映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

  • 2019年04月15日

今日は最近観た映画の中から面白かったものをご紹介。

まずは「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」。
この星で知らぬ人はいないのではないかというほどの存在である、マクドナルドが誕生するまでの実話を基にした映画です。

私はマクドナルドの歴史について全く知識がありませんでした。
だから冒頭でレイ・クロックというオッサンが、アメリカの地方の町を一人で営業して回る姿が描かれている時には、頑張ってるなーといった思いで観ていました。
やがてこのオッサンはマクドナルド兄弟と出会い、彼らが始めたビジネスに猛烈に惹かれて、自分もやりたいから契約してくれと言い出します。
この時点でなんかヤな感じがしてくる。
押しが強いオッサンに対して、マクドナルド兄弟は人がいい。
だからマクドナルド兄弟が酷い目に遭いそうなで、マズいんじゃないのと、兄弟に注意してあげたくなる。
そして残念ながらこの予想通りの展開に。
レイはマクドナルド兄弟から根こそぎ奪っていく。
夢や理念や希望や未来を。
観終わった時、深い吐息が出ました。
一人の男の成功ストーリーとしてだけでなく、映画としての面白さも楽しめる作品です。

次は「ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー」。
こちらはドキュメンタリー作品です。

この作品を観て映画の世界に「絵コンテ作家」と「リサーチャー」という存在がいることを知りました。
絵コンテ作家であるハロルドと、リサーチャーであるリリアンの夫婦の物語です。
長年連れ添った夫婦の物語が大好きなので、この作品も期待して見始めました。
生い立ち、周囲の反対、生活苦・・・様々な困難を二人で乗り越えていく様が、当人をはじめとした多くの人へのインタビューによって描かれます。
更にそれぞれの仕事についての変遷も紹介されます。
有名な映画がどんな風に作られていったかといったエピソードも、興味深いものでした。
ハロルドは脚本を読み監督の頭の中を想像し、手書きで絵コンテを作成します。
それは、こういったアングルで、こういったセットでといったことが、ひと目でわかるような絵です。
その絵の通りに撮影していけばいい・・・それって、もうあなたが監督なんじゃないの? と言いたくなるような仕事。
それなのにクレジットに名前が出ないこともあったという裏方仕事。
そして妻のリリアンが担当していたのは、リサーチの仕事。
映画に説得力をもたせるため、実際はどういったものなのかを調べ上げるのが役目。
資料を探したり、ツテを頼って当事者に話を聞きに行ったりといった仕事で、時にマフィアにアポを取ることもあったようで。
そんな大変な仕事を、とても楽しそうに回想していたリリアンの姿が新鮮でした。
結婚離婚を繰り返すハリウッドにいて、ハロルドとリリアンの愛情は確固としていて、傍目からは羨ましいを通り越して、美しく見えます。
一人の人を深く愛して、また愛されていると感じられることの幸せ・・・その素晴らしさに気付かされるドキュメンタリー映画です。

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