24時間

  • 2019年07月04日

コンビニが24時間営業でなくなるかもしれませんね。
そうなったら暮らしはどうなるでしょうか。
便利な生活に慣れるのはあっという間ですが、不便になっていく生活に慣れるには、少し時間が掛かりそうな気がします。

我が家のすぐ近くにあるコンビニは以前から、オーナーは土日を休みにしたいと思っているだろうと推測していました。
平日と休日の混み具合がまったく違うから。
来店客のほとんどが周囲の企業で働く人たちという店なので、休日にはガラガラに。
その店の立地によって、色々な営業形態がある方がいいのかもしれません。

以前住んでいた家は私鉄のA駅から徒歩1分ほどでした。
残念なことに終電はA駅まで行ってくれず、ひとつ手前のB駅まで。
B駅からA駅まで遅い時間に、住宅街を15分ほど歩かなくてはいけませんでした。
街灯はあるものの、静まり返った住宅街を1人でとぼとぼ歩く15分は、疲れを倍増させるような時間でした。
世の中の多くの人はすでにぬくぬくとした家の中で、眠りについているのだろうなと思い、深夜にたった1人で歩いている自分の境遇を、不憫に感じたものでした。
そんな時、遠くにコンビニの灯りが見える。
あぁ、コンビニはやっている。
当時それは当たり前のことでしたが、その当たり前のことにほっとしたものでした。
そんな時間に活動しているのが、自分だけじゃないと思えたからでしょうか。
吸い寄せられるようにコンビニに入り、そこそこ客がいたりすると更に少しほっとして、翌日のパンを買ったりしたものでした。

そのコンビニとは別の場所にあったコンビニは、自宅からのアクセスが良く、しょっちゅう行っていました。
そのうちに顔見知りになっていく。
50代ぐらいとお見受けするパートのC子さんは、月曜から金曜まで毎日シフトに入っているといったことまで、把握するに至る。

ある日、そのコンビニが閉店に。
前日まで綺麗に商品が並んでいた棚が撤去され、工事関係者らしき人がうろうろしている。
窓ガラス越しに中を窺い、意外と広かったんだなと思う。
3日ほど経った頃、工事中のその前を通り掛かると・・・それまであったのとは違うコンビニのロゴが入った看板を取り付けている。
コンビニが撤退した場所に、別のコンビニが出店する?
びっくりしましたが、着々と工事は進み、外装のデザインがそれまでとは違うコンビニのものになっていく。
窓ガラスにはスタッフ募集の紙が貼られ、そこには未経験者さんも大歓迎と書かれていました。

1週間後、入り口の横に開店を祝う花輪が2つ。
そして店の前ではいかにも関係者といったスーツ姿の男性3、4人が、立ち話をしている。
買いたいものがあったので入店してみると「いらっしゃいませ」と女性のハスキーな声が。
その声には聞き覚えが。
レジ方向へ顔を向けると、C子さんが新しい制服姿で立っていました。
応募したんだ。
それで採用されたんだ。
目が慣れていないせいでしょうが、その新しい制服がC子さんとしっくりこない。
どうもどうもといった体で接するべきなのか、それとも初めましての体で接するべきなのか迷う。
結局、C子さんはレジ仕事を手慣れた様子で行い、私は笑っちゃうのを堪えながら支払いをしたのでした。


Copyright© 2011-2019 Nozomi Katsura All rights reserved. No reproduction and republication without written permission.