新刊「たそがれダンサーズ」について

  • 2019年09月12日

新刊「たそがれダンサーズ」の入手はお済みでしょうか?
今まさに読んでるところ、といった方もいらっしゃるでしょうか。
さてさて、どんな感想をもたれるのでしょうか。

「たそがれダンサーズ」には、社交ダンスに夢中になるおじさんたちがたくさん登場します。
社交ダンスには興味が・・・なんて方も大丈夫。
登場人物たちそれぞれの人生を、味わって貰えるような作品にしたつもりですから。

この小説を書くにあたって、取材や見学をさせて貰いました。
覚えたばかりのステップを、ゆっくりと踊るシニアの皆さんの楽しそうな姿。
競技会前の緊張感溢れる姿。
そうした様々な姿を見て・・・色々な楽しみ方がある世界だということを知りました。

これを機に社交ダンスを趣味の一つにして・・・と、もくろみ、初心者向けのレッスンDVDを購入しました。
DVDの中にいる先生の指導の元、足を右に左に動かす。
リモコンの「10秒戻し」ボタンを何度も押しながらの一人レッスン。
もうこれがね、すんごい難しい。
あ、違った。右か。あ、またやった。右が先ね、右右。あー、順番間違えた。右左左の右か。あれ、最初どうだったけ・・・。
なんて独り言が延々と続く。
そのうち、ホントーにセンスないよねと、己に厳しい独り言を向けるように。
これ、恐らく一人でモニター画面に向かってレッスンしているから、こんな風に煮詰まっちゃうんでしょうね。
実際に目の前に先生がいて周りに生徒たちがいれば、励まされたり、出来ないのは自分だけじゃないとわかったりして、自己嫌悪に陥らずに済みそう。
でも残念ながら私の先生はモニター画面の中。
励ましてくれない。
結局、私の心はすぐに折れて、社交ダンスを趣味にするという野望は露と消えたのでした。

ただし観るのは好きです。
競技会になるとスポーツに近くなって真剣勝負の趣きが強く、そこが魅力の一つとなります。
フィギュアスケートの試合を観ている時にもつ感じと似ています。
出場者たちは綺麗な衣装を着て、音楽に合わせて踊ります。
優雅に踊っているように見せていますが、実際は高度なテクニックを駆使している。
素人から見ても、それが毎日の鍛錬があった上でのパフォーマンスだとわかるからこそ、見事なダンスに大きな拍手を送るのです。

こうした奥の深い世界と出合い、自分の居場所を見つけたおじさんたちが輝いていく様を描いたのが小説「たそがれダンサーズ」です。

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