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ボーイズ・ビー

ボーイズ・ビー

  エピソード  

編集者からのオーダーは、「父」と「息子」の物語。
そこで私から提出したプロットも、「父」と「息子」のストーリーに。
添付した登場人物相関図でも、中央に大きく描いたのは、「父」と「息子」でした。

ところが、いざ、書き始めようと、パソコンに向かうと、ジジイの姿が頭に浮かんできました。
散らかった作業場で背中を丸めて、靴を作っているジジイの後ろ姿です。
「俺を書け」と言われているような気がして、ファーストシーンに登場していただきました。すると、もうジジイから目が離せなくなってしまい、気が付いたら、「ジジイ」と「少年」の話に。

執筆中は、朝、目が覚めると、今日も彼らに会えると嬉しくなって、飛び起きます。朝食を手早く済ませ、パソコンのスイッチを入れます。当時使っていたボロパソコンは、立ち上がるまでにえらく時間がかかっていました。その立ち上がるまでの時間が待ち切れず、「速く、速く」とパソコンに声をかけるほど。

書き終えたのは、約一ヵ月後のこと。編集者にフロッピーを(当時はフロッピーで原稿の受け渡しをしていました)渡した時には、しばらく彼らと会えなくなるなぁと、ちょっと淋しくなりました。それほど、登場人物たちとの生活が楽しかったのです。こうした経験は、この作品だけで、ほかの作品では、執筆中は、喜びより痛みをより強く感じています。

靴職人のジジイの姿が浮かんだのは、靴の小売会社とメーカーで働いた経験があったからかもしれません。働いていた会社は、大量生産をしていたので、ジジイのような職人はいませんでした。いたらいいなとの願望が、この登場人物を作ったのでしょうか。自分でもよくはわかりません。

ボーイズ・ビー
単行本
ボーイズ・ビー
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