フラダンスを

  • 2017年03月02日

友人A子が「フラダンスを習い始めたの」と言いました。
運動はしたいけれど激しいのは無理。
ジムでひたすらマシンを使いながら「1、2、3・・・」と数を数えるような運動なんて絶対長続きしない。
と思ったA子はフラダンスを選択したそうで。
とっても楽しいの~と明るい声で話していました。

ところが次に会った時には、人間関係がメンドーでもう止めたいと一気にトーンダウンしていました。
なんでも数か月後に発表会があるそうで、初心者のA子は集団で踊るチームに参加が決まったとのこと。
端っこで皆の足を引っ張らないよう頑張ろうなどと思っていたそうなのですが・・・。

先生が作った振り付けでは、上手くて若い人がセンター。
これが古参の生徒たちには気に入らない。
かといって先生に文句は言えない。
ということで、古参の生徒たちはセンターの人にメラメラと嫉妬心を燃やす。
気が付けば2つの派閥が出来ていた。
古参の生徒たちVSセンターの人とそれを応援する人たち。
A子は教室に参加して日が浅いせいで、どちらにも所属しない無所属というポジションに。
が、レッスン終了後には、ロッカールームでどちらの派閥からも「お茶でもいかが?」と誘われてしまう。
そういう争い事とは距離を置きたいA子は、どちらにも参加しないことで無所属を貫こうとしたそうなのですが、それはそれで結構大変なんだそうです。

振り付けは先生がするのですが、衣装は生徒たちが意見や希望を言えるらしく、その打ち合わせでは、永遠に終わらないのではないかとA子は思ったそうです。
それぐらい紛糾した。
「舞台では派手な衣装を着ないと」と古参派が言えば、「これはあまりに下品じゃないですか」とセンター派が指摘する。
「これは下品じゃなくってよ。華やかというのよ」と古参派が反論すれば、「これじゃ衣装に目を奪われて、踊りを見ていただけないのではないでしょうか?」とセンター派が意見を述べる。
そして夜は更けていく・・・といった具合だったそうです。

発表会のその日、私は見学に行きました。
古参が勝ったのでしょう。
ド派手な衣装に身を包んだ友人が、端っこの方で踊っていました。
見事だったのは、全員が200%の笑顔で踊っていたこと。
派閥間の軋轢とか確執とか、そういったものを一切出さずに。
事情を聞いていなければ、チーム一丸となって頑張りましたといった風に、私は受け取ったことでしょう。
が、事前に話を聞いていたため、その皆の笑顔が私には少々怖かった。
習い事をするのも大変ですね。

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