頑固さ

  • 2017年04月24日

アスリートの引退会見は寂しいですね。
永遠に競技者ではいられないとわかってはいても、胸にこみ上げる寂しさを小さくはできません。
浅田真央選手の引退会見を見た時も、寂しさを感じました。
大会の度に、身内のように一喜一憂したことが思い出されました。
お疲れ様でしたと声を掛けたいですし、たくさんの感動を有り難うとお礼を言いたい気持ちです。

一流選手の共通点は頑固さでないかと思っています。
コーチや監督の言うことを素直に聞くのも大事だけど、自分が信じた道を突き進む頑固さも大事。
この相反することを両立しなくちゃいけないってのが、難しいですよね。
でもコーチの人生ではなく、監督の人生でもなく、自分の人生を生きるなら、時には忠告をシャットアウトして我が道をいくしかないことも。
そうやってたくさんの壁を自ら打ち砕いた人だけが、一流選手になれるように思います。

「頑固」という言葉はどちらかというとネガティブに使いがちですが、「信念」と置き換えると途端にポジティブな色が付きますね。
「頑固」と「信念」はほぼほぼ近い言葉なのに不思議ですね。
私はどちらの言葉も好きですし、どちらももっていたいと思っています。

新刊「諦めない女」の中には、頑固な女性が登場します。
ある日突然娘が行方不明になった母親、京子。
京子は周囲の人たちがなにを言おうが、娘は生きていると信じて捜し続けます。
頑固さMAX。
月日が経つにつれ周囲の人たちは、希望的な言葉を京子に掛けられなくなります。
やがて言い出します。
前を向いて――。
それは娘の不在を受け入れて、それでも強く生きていってという励ましの言葉。
京子はそうした言葉をシャットアウトします。
そのうちに京子に手を差し伸べようとしていた人たちが、離れていきます。
孤立しても京子の気持ちは揺るがない。
この京子がどうなっていくかは、「諦めない女」をお読みくださいませ。

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