冬支度

  • 2018年09月27日

そろそろ冬支度をしておかなくては。
と考えて、長靴タイプの湯たんぽを引っ張り出したら・・・カビだらけになっていました。
保管の仕方がダメだったみたいです。
半年前の己を叱り付けたい。
何年も愛用していて「もうこれなしでは生きられない」「長靴タイプの湯たんぽと共に生きていく」などと言っていた私でしたが、夏になると流石に使わないので、戸棚の奥に仕舞いました。
いつもと同じ方法で。
これまでもそれで大丈夫だったので油断していました。
洗ってみましたがカビは落ちません。
仕方がないのでメーカーの公式サイトにアクセスし購入。
それがこちら。

これまではもう少し丈の深い、長靴タイプを愛用していましたが、お湯がたっぷり入る分重かったので、今回はショート丈のものを選択。
それでも足首部分はしっかり温めてくれます。
一緒に膝に載せるタイプのものも購入しました。

公式サイトには仕舞い方について書かれているページがありました。
かなり丁寧に。
私のようにちゃんと仕舞わずに、カビだらけにしてしまう人がいるのかもしれません。
中に残っている水分を完璧に外に出し、風通しのいい場所で陰干しを数日してから、新聞紙で包んで仕舞うのが良いようです。
しかと頭に刻み込みました。
毎年買うのは大変ですから。

小説「僕は金(きん)になる」の中で、私が一番気に入っているシーンは冬のある一場面です。
姉ちゃんが炬燵にあたっていて、そこに弟が入った時足が当たってしまい、弟が「ごめん」と言うシーンです。
そこ? と驚かれるかもしれませんが、何気ない、でもありがちなこうしたシーンを散りばめられると、読者と作品との距離が縮められるように思うのです。
そしてこうしたシーンを真夏に書いていたりします。
このようなことはよくあること。
逆に長靴タイプの湯たんぽに足を突っ込みながら、真夏のシーンを書くことも。
更にこの「僕は金(きん)になる」では40年間に亘る家族を描いているので、季節も時間もどんどん移り変わっていきます。
時代も季節も時間も、執筆中とは違うので、自分の頭の中でしっかりと世界を創ることが大切になります。

「僕は金(きん)になる」の中で、皆さんはどんなシーンが印象に残ったでしょうか?

カラオケ

  • 2018年09月24日

カラオケは好きですか?
私は最後がいつだったか思い出せないぐらい、昔に行ったきりです。
歌が上手くない私は歌いたいという欲求はもっていませんし、カラオケ好きの友人なども多くなかったせいで、行く機会はあまりありませんでした。

そうした中で友人A子は、唯一といっていいカラオケ好き人間。
家族の誰かの誕生日には、必ずカラオケに行くそうです。
そうした場で感心して貰うため、日夜勉強しているらしく、新しい曲をよく知っています。

OL時代、取引のあった広告代理店の営業担当の女性と、カラオケの話になったことを覚えています。
接待でカラオケにしばしば行くと言っていました。
「どんな曲を歌うの?」と尋ねると、「その場にいる人が好きそうな曲」と答える、営業の鏡のような人でした。
テレサテンの「つぐない」は、幅広い年代の男性たちから評判がいいと言っていました。
また「1番は普通に日本語で歌い、2番を中国語で歌うと凄くウケるんですよ」とも語っていました。
台湾に短期留学していたことがあるそうで、でたらめではなく、ちゃんとした中国語で歌うのだとか。
元々「つぐない」は胸に沁み込んでくるようなメロディーですものね。
それに中国語バージョンを加えることで特別さが出て、場が盛り上がり彼女への評価もうなぎ上り・・・となっていたようです。

JUJUさんが歌う「つぐない」をお聞きになったことはありますか?
これも胸に沁みます。

小説を書く時必ずテーマアルバムを決めます。
これを決めないうちには一文字も書き出せないといったぐらい、私にとっては重要な要素。
「僕は金(きん)になる」の時には、JUJUさんのアルバム「スナックJUJU~夜のRequest~」を選びました。
このアルバムには「つぐない」をはじめ、至極の名曲が。
「六本木心中」「夏をあきらめて」「シルエットロマンス」「ラヴ・イズ・オー・ヴァー」「恋人よ」といった曲をJUJUさんが歌っています。
このアルバムを毎日ずっと聴きながら執筆していました。
ずっと愛されている名曲をJUJUさんが歌う。
素晴らしい歌唱力がありますからじーんときます。
小説「僕は金(きん)になる」では40年間に亘る家族を描いています。
昭和から平成にかけて時が流れます。
懐かしく、ちょっと切なくなる昔の世界観にしっくりくるのは、やはりその時代に生まれた曲。
そう考えてこのアルバムを選びました。

小説「僕は金(きん)になる」をこれから読むという方は、BGMにこのアルバムをご用意いただくと、味わいが濃くなるかもしれません。

「僕は金(きん)になる」の電子書籍版が配信されます。
開始日は9月28日です。
紙ではなく電子書籍派の方は、こちらもご検討ください。

方言を

  • 2018年09月20日

小説の中に方言をどう入れるか。
これは難題です。

登場人物が地方に行くシーンがあったとして、現地の人が東京弁を話すというのもアリはアリです。
方言と東京弁のバイリンガルである方も多いですから。
でも味わいを増す効果があるので、方言を入れたいといったケースもあります。

小説「僕は金(きん)になる」には方言を入れたいと考えました。
関西弁と博多弁のネイティブな人を探して欲しいと編集者にお願いして、その方たちに方言の指導を仰ぎました。

方言を使う際の難しさは加減にあります。
性格や年齢、環境などによって、バリバリの訛りを付けるか、軽めに抑えるかといった判断が大事になります。
ちょっとした通りが掛かりの人であっても、こうしたキャラクターを考慮して程度を決めます。

もう一つ難しいのが、その方言を全国どこの人が読んでも、理解できる範囲に止めなくてはいけない点。
この単語は一般的だろうかとか、この語尾で話している人の心模様が伝わるだろうかといったことを、一つひとつ検討します。

このため時間は掛かりますが上手く入ると、その土地の感じや、人の体温が伝わり易くなると考えています。

昔OLをしていた頃、福岡営業所に電話をすることがありました。
品物が届いていないと告げると「届いてなかと?」と聞かれる。
「はい。届いてないんです」と私は答える。
相手は「ちょっと待っとって」と言い、電話口からは側にいるらしい人に「東京に届いてないと言っとるとよ」と相談する声が聞こえてくる。
更に「送ったとよ」「いつ送ったと?」「昨日」「そしたらどうして届いなかとやろ」・・・といった会話が全部丸聞こえ。
東京弁の私には、この「とっとっと」はとても愛らしく聞こえる。
にやにやしながら待っていると、「伝票を確認したら昨日出しとるねぇ。そんでも届いてなかと?」と言われたので、「はい。届いてなかとです」と返事。
つられて思わず「と」を付けて答えていました。
あっ。
と思ったのですが、先方は一切気にせず、それからも「困ったとねぇ」と「と」を連発していましたっけ。

小説「僕は金(きん)になる」に入れた方言が、作品に立体感を与えていたら嬉しいのですが。

読書の秋

  • 2018年09月17日

「あ、夏が終わったな」と感じるのはどんな時ですか?

私はトイレの便座に座った時です。
ひやっとした感触を味わった時「あ、夏が終わったな」と思います。

今夏は猛暑っぷりが凄くて「夏、長過ぎ。早いとこ出て行って」といった気持ちでした。
これに対して秋は例年あっという間に過ぎていきますから、チャンスを逃がさず満喫したいと思っています。

私の場合たくさんの美術館に行くと、秋を満喫した気分になります。
とはいうものの、スケジュール帳を眺めれば、美術館へ行く時間をどうやってねじ込むかといった状態。
遣り繰りせねば。

読書の秋を楽しんでいる方はいらっしゃいますか?
新刊「僕は金(きん)になる」を選んでいただいた方が、いらっしゃるといいのですが。

こちらはポップです。
装丁とリンクした、味わいのあるポップを作っていただきました。
書店で探してみてください。

小説の中に将棋が出てきます。
タイトルの「金(きん)」も将棋の駒の名前からきています。
でもご安心を。
将棋をまったく知らない方にもわかるように書いてあります。
そもそも私自身が将棋に詳しくない。
執筆するにあたって一応ルールは勉強しました。
が、弱い。
将棋ソフトと対戦する際相手を一番弱い設定にします。
更に駒の数も相手を私より8枚少なくして、そこからのスタート。
なのに勝てない。
全然勝てないのでつまらなくなり、途中でヒントボタンを押してしまう。
そうすれば勝てるのですが、そんな姑息な手で勝っても大して嬉しくない。
当たり前ですね。

小説「僕は金(きん)になる」の主人公、守も将棋が弱い。
一方姉ちゃんは将棋が強い。
守は姉ちゃんのように、自分にもなにか特別な才能があるのではないかと期待します。
それはやがて願いのように。
その守はどうなっていくのか。
小説を読むことで、この守の人生を、皆さんに見守っていただけたら嬉しいです。


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