山登り

  • 2018年11月19日

山登りが趣味の友人がいます。
A子から見せられる写真の中には、あり得ないような場所に立っているようなものが。
どうしてこのような急斜面で笑顔なのかと、不思議に思ったりしたもんです。

苦労して登り、山頂から眺める景色は最高だと語るA子。
それに対して「へぇー」と薄いリアクションしかできなくてごめん。

A子からは「とても楽しいから一緒にどう?」と何度も誘われました。
その都度丁重に断ってきました。
他の友人たちも同じように断り続けたようで、やがてA子は誘うのを諦めた模様。

それでA子はどうしたか。
ここ数年は1人で山登りのツアーに申し込み、初対面の人たちと行くようになったそうです。
山登りという過酷な趣味に、友を引きずり込むのに失敗した人たちは結構いるようで、1人で参加するツアーは大変人気なのだとか。

A子は生活の中心が山。
山に行く日を決めたら、そこから逆算して様々な予定を組み立てていく。
身体を鍛える時期、休ませる時期などを決めて、その計画通りにストイックに進めていく。
そうしたスケジュールの中には、当然ジムでの自分苛めや、石を入れたリュックを担いでの散歩などの苦行も含まれている。
食事にも気を遣い、部活終わりの中学生かぐらいにガツガツ食べる時期や、鶏のささみしか口にしない時期があるそうです。

そのような過酷な毎日を強いる山登り。
それでもA子は夢中。
そこまでA子を夢中にさせる山登りには、きっと私には想像もつかない凄い魅力があるのでしょう。

ツアーの参加者と、その後も連絡を取り合って、一緒に別の山に登ることもあるのだとか。
そうして山仲間をどんどん増やしているようです。

A子とは長い付き合いなのですが、山登りを始めた頃から明らかに変わりました。
毎日が楽しそうで、輝きがぐっと増したように見えます。
A子にそう言うと・・・「山に登ると自分がいかに小さいか、弱いかがはっきりとわかって、普段抱えている悩みや心配はとても小さいことだとわかるから、大抵のことはオッケーといった気持ちになれる」と答えました。

自然の大きさと自分の小ささを感じさせてくれるというのが、山の魅力の一つのようですね。

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