白いセーター

  • 2020年12月14日

白いセーターが欲しい。
ボートネックのもので。
と思って、ネットショップを探し捲る。

クルーネックやVネックならある。
でもボートネックのものはない。
たまにあっても、私のサイズは売り切れていたりする。
困った。

私の首の短さや顔の丸さなどから、ボートネックがいいと、パーソナルスタイリストから言われているため、おいそれと他のネックラインのものを買う訳にはいかない。

ネットではすでにセールの前哨戦が始まっているため、今のうちに買わなくてはと、焦る気持ちも湧いてくる。
そこで必死で何日も探し続けましたが、見つけられず。

結局、クルーネックタイプでも、それほど襟が詰まっていないもので妥協してネットショップで購入。
翌日届いた品はカシミア100%で温かそう。
タグを切りクローゼットに収めようと、その扉を開ける。
ついでに中の物を整理しようと、セーター類を出してみたら・・・白いボートネックのセーターがある。
えっ?
いつ買った? 私が買った?
畳み皺の感じからすると、買ってすぐにクローゼットに仕舞ったようで、1度も着用していない模様。
なんてこと。
すでにシーズン初めに、スタイリストの言いつけを守り、白いボートネックのセーターを買っていたみたい。
それを丸ごと忘れてしまい「あー、そうだわ、白いボートネックのセーターを買わなきゃ」と思い探していたようなのです。

あっ。タグを切っちゃったから返品出来ない・・・と気付く。
すでに購入していたのに、それを忘れて何日も探し回り、妥協してクルーネックセーターを入手したものの、すでに持っていることに気付いた時には、タグを切ってしまっていたために返品出来ない状態に。

自分が怖い。
数ヵ月前に買ったセーターを忘れる?
何百枚もセーターをもっている訳じゃない。
ほんの4、5枚程度のセーターに、新たに加えたセーターを覚えていないとは。
だったら私は、いったいなにだったら覚えていられるんだろう。
そして買う必要がなかったセーターのために費やした時間とお金を思い、愕然とする。

こうなったら今シーズンは白いセーターを、着倒してやります。
「あー、あの、いつも白いセーターを着ている人でしょ?」と言われるぐらい毎日かわりばんこに着てやると、心に誓いました。

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