盗塁をした訳でもないのに膝が痛い。
運動をせずに済む、格好の言い訳を入手してしまった私。
せっかく買ったフィットネスバイクが、洗濯物の仮干し場になっていました。
これではいかんと思う。
そこで膝を自力で治そうと、カルシウムやコラーゲンなどのサプリを買い漁り試行錯誤。
が、良くならない。
サプリメーカーから、何度も営業電話がくるようになっただけ。
こうなるであろうことは予想していたので、サプリのお試しサイズを注文する際には、固定電話の番号を書くようにしています。
固定電話には留守電設定をしていない上、掛かってくる電話はすべて無視するようにしているため、営業電話に煩わされずに済むのです。
固定電話は営業電話を、シャットアウトするという新しい役目をもったと言ってもいいでしょう。
やがてサプリ探しの旅に疲れていく。
もう旅を終えようと決意。
サプリを買うのを止めました。

それから2週間。
ふと気が付く。
膝の痛みが消えている。
なんでだ?
理由が分からない。
膝は気分屋だったということなのか?
理由は分からないながらも、とにかく痛みが消えたので、フィットネスバイクから洗濯物を外して漕いでみる。
まずは10分。
痛くない。
翌日は15分やってみる。
痛くならない。
こうして少しずつ漕ぐ時間を増やしていき、現在は40分ほどするように。
40分フィットネスバイクを漕ぐと、汗びっしょり。
着替えをしなくてはならないほど。
これだけ汗を掻き運動しているのだから、さぞかし体重が減るだろうと期待する。
が、体重はまったく減らない。
40分ぐらいじゃダメなんでしょうか。
A子が断食体験が出来るホテルに行くと言っていたのを思い出し、どれくらい体重が落ちたのか聞こうと連絡してみると・・・身体と心を休ませるために行ったので、体重は関係ないのだとの回答が。
確か行く前は、3キロは落としてくるわと意気込んでいたはずなのですが。
自然の中に身を置いて自分を労わる体験は、素晴らしかったとも言っていました。
そういう目的のものだったんですね。
中学3年生を対象にした全国学力テストで、AIによる採点が行われるという。
科目は理科で、選択式をはじめ、記述式や短答式にも対応するのだそう。
AIへの信頼度が高くない私には、大丈夫なのか? との思いが。
先月のこと。
執筆に必要な情報を取るため、検索窓に「介護施設」と入力したら、結果の一覧ページの最上部にAIによる回答が。
それを見てみると・・・介護施設とはなにかを説明している文章の中で、ある特定の施設名が出現。
その施設がいかに素晴らしいか、利用者の幸福な生活を保障しているかといった文言が並ぶ。

ん? これって・・・。
ネット上に溢れている情報を集めている際に、この特定の施設が出している広告を取り込んでしまい、そこが謳っているものを調査もせず、検証もせずに、真実だと認識してしまっているのでは?
恐ろしや。
だから私はAIを信用出来ない。
昨夜のこと。
入浴を終えてスマホをチェックしてみたら、入浴中に電話の着信があったらしいと分かる。
更に画面には「あなたが手を離せなくて電話に出られない時に、AIがあなたの代理をすることが出来ます。設定しますか?」との表示が。
はぁ?
留守電とは違うんですよね?
私の代理って・・・。
いったいどんなことをしてくれるの?
食事会の日時を決めるとか?
旦那に対する愚痴を延々と喋り続ける友人に、相槌を打ってくれるとか?
あんたの今の精度で、そんなことが出来るとは思えんのだよ、私は。
と、スマホに向かって呟きました。
結局、設定はせずに、その画面は閉じました。
時代の進化についていけず、我が道を行くしかない私です。

交通費を記録しておこうとアプリを開く。
私は確定申告をしている身。
交通費はしっかりと経費として計上しなくてはいけません。
前日に乗車した区間の電車賃を調べたら・・・387円。
なによ、それ。
電車賃がそんな細かい金額の訳が――と言いそうになって、はっとする。
画面をよくよく見てみると、金額の上に小さくICと書いてある。
その隣には現金という項目が。
むむ。
現金のところをタップすると画面が変わり、390円と表示されました。
えっ?
もしかして、支払い方法によって電車賃が違うのか?
いつからだ?

普段、交通系のICカードで改札を通過していますが、その際に金額が表示されているであろうモニターに目を向けないため、気が付かなかったのかも。
翌日、改札を通る時にまじまじとモニターを見たら、209円と表示が。
おお。
いつからか分からないのですが、支払い方法によって料金が違っていた模様。
キョロキョロとチェックします。
ホームで、電車内で、自動券売機の周辺で。
が、この件を告知するような掲示はない。
「皆、聞いて。ICカードで乗ると、ちょっとだけ安くなるよ」と謳ってくれればいいのに。
すでに告知期間は終了したということなのでしょうか。
そして同じ日のこと。
銀行の窓口で振り込みの手続き。
印鑑を押してくださいと言われて差し出されたのは、紙ではなく機械。
女性行員がその機械の一ヵ所を指差し「こちらにハンコを押してください」と言う。
恐る恐るそこにハンコを載せる。
コンニャクのような感触。
すぐにその手前にあるモニターに、印影が映し出される。
行員から「下が欠けているので、下の方を強く押してください」と言われ、そのようにする。
するとモニターの印影が変化。
綺麗な印影になる。
「はい、こちらでOKです」と行員に言われた私は、無事にミッションをやりこなしたような気になり、小さな達成感を得る。
今はこんな風になっているんですね。
ネットで振り込みをしていたので、窓口での作業は久しぶりでした。
この間に進化していたようです。
辛うじて今はこうした変化に付いていけていますが、これから先は・・・心配です。
米の値段が下がりません。
備蓄米が放出されれば、価格は下がると聞いていたのに。
利用しているネットスーパーでは、未だに5キロで5千円台。
以前は2千円台だったのに。
高いのは米だけではない。
果物なんて、我が家の家計簿では贅沢品の項目に入れるぐらい。
米や野菜は高くても、買わない訳にはいかないのでクリックしますが、果物は価格を見ればマウスを握る手は止まる。
今日は止めておこうと、クリックしない日が増えてきました。
元々遣り繰り上手ではないので、こんな時にどう乗り切ればいいのかという知恵は浮かばず。
そこで知恵の宝庫である友人A子に、この難局をどう乗り切っているか聞いてみたら・・・何事にも限界はあるとの回答が。
仲間内で節約の天才と思われているA子のこの発言。
A子をもってしても遣り繰りが難しい状況なのかと、仲間たちの間に動揺が走りました。
会社員をしていた頃、お金を貯め込んでいるらしいという噂のある先輩がいました。
ケチケチしている感じはありませんでした。
ある日、話の流れで「どうしてお金が貯まらないんだろう」と呟いた私。
するとその先輩から「傘、何本もってる?」と聞かれました。
「多分10本以上」と答えると、「それよ、貯まらない原因は」と言われました。

更に「傘は1本あれば事足りるのに、突然出先で雨に降られたとかで、買うということを何度もしたせいで、その本数になったんでしょ。天気予報が晴れとなっていたとしても、折り畳み傘をバッグに1本入れておけば、そういう無駄な買い物は必要なかったのに、それをしていない。そういう考え方が生活のすべてに亘っているから、しなくていい出費をたくさんしているのよ。それを止めれば、自然とお金は貯まるわよ」とのアドバイスを貰いました。
なるほど。
と、納得した私はどんなにピーカンな日でも、バッグに折り畳み傘を入れています。
改善したのはその点だけなんですが。
小説「腕が鳴る」には、様々な働き方をする人たちが登場します。
浅田千栄は52歳。
劇団を主宰し脚本を書いています。
それだけでは食べていけないため、ずっとバイトをしてきました。
生活は大変です。
大変ではあっても節約が上手ではない。
部屋は物で溢れています。
傘を何本ももっているタイプです。
部屋がカオスとなっているため、あるはずのものを探し出せず、新たに買ったりする。
無駄な買い物を重ねてカオス度は増していく。
そんな千栄が整理収納アドバイザーからの助言を受け、人生を見つめ直していくことに。
考え方を見直す・・・これが物価高騰対策にも、部屋の片付けにも大事なのかもしれません。