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WE LOVE ジジイ

WE LOVE ジジイ

  エピソード  

あるプロスポーツ選手が気になってしょうがありませんでした。
その選手は非常に恵まれた肉体をもっていました。
また、日本代表に選ばれるだけの才能もありました。
ところが、ところが。
ガラスのハートをもつ選手でした。
大事な試合で、敵チームの選手と目が合うと、びびってしまい、本領を発揮できません。
なんて魅力的な人なんだろうと思いました。
完璧な選手に、私は魅力を感じません。
欠点のある選手に心魅かれます。
はらはらさせられてしまう。
それが、選手を応援する力になるのです。
その選手が出場する試合では、「落ち着け」「あっちだって、びびってるぞ」と、テレビを通して、声援を送ります。

ある日、いつものように、その選手を応援しながら、テレビ観戦をしていました。
その日、その選手は試合開始早々、ガラスのハートにたくさんのひびが入ってしまい、交代させられてしまいました。
ベンチに座るその選手を、カメラは容赦なく映します。
その選手は、情けなさそうな顔をして、チームメイトたちを見つめます。
その瞬間、「この選手のような人を書きたい」と思いました。
これが、この作品を書くきっかけでした。

小説の中では、輪投げにしようと思い、色々と調べてみると、様々なルールで楽しまれていることがわかりました。
だったら、オリジナルの輪投げルールを作って、チーム対抗で盛り上がれるようにしようと考えました。
ガラスのハートをもつ、輪投げ名人の作品になりました。

WE LOVE ジジイ
単行本
WE LOVE ジジイ
文庫本
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