春馬、渚、秋人、小雪の4人はきょうだい。
仲が悪いとまでは言えないけれど、少し距離がある関係です。
母親が亡くなり不動産を相続します。
この共有不動産をオークションに掛けて売却し、その金を四等分するつもりでした。
ところが次女の小雪が、四等分じゃ嫌だと言い出したから、さぁ大変。
揉め始めます。
長男の春馬は小さな翻訳会社を経営しています。
その会社は自転車操業で、青息吐息状態。
一刻も早く不動産の売却金が欲しい。
長女である渚は看護師。
師長として中規模病院で君臨していますが、やはり金が必要な事情がある。
大企業で働く次男の秋人は、金はあるけれど使い方に問題が。
それぞれの事情と思惑が交錯し、共有不動産の売却は暗礁に乗り上げてしまいます。
長女の娘、葉月は不動産会社で働き始めて2年目。 親戚のよしみで、共有不動産の売却の媒介を任せて貰ったものの、こんな風に煮詰まってしまった物件を担当した経験はない。 なんとか意見をまとめて売却まで進めたいのですが、どうすればいいのか見当がつかない。 先輩からアドバイスを貰って動いてみるものの、ゴール地点は見えません。
きょうだいたちは葉月を通して、相続した共有不動産の売却方法について、少しずつ学んでいきます。
解決策を探るうちに、きょうだいたちの関係の摩擦は増していく。
共有不動産を巡って争うきょうだいたちが、売却まで進めるのか。
そしてきょうだいたちの関係は変化するのか。
更にはそれぞれが抱えた事情はどうなっていくのか。
こうしたことを楽しめる小説です。

