CD派
- 2012年10月22日
音楽はダウンロードして、聴くものと思っている方が増えている昨今。
未だにCD派の私は、少数派となってしまいました。
小説を書く時に、まず、最初に決めるのがテーマ音楽です。
書こうとしている作品のイメージと、ぴったり合う音楽を探します。
これが、結構大変。
CD派の私は、取り敢えず、手当たり次第に、アルバムのCDを買い集め、腕を組み、じっと耳を澄まします。
これだっという音楽になかなか出会えず、時間ばかりが過ぎていき、焦ってきますが、ここで妥協しても、碌なことにならないと経験上わかっているので、とにかくひたすら探します。
やっと探り当てた時には、「よっしゃー」と拳を上げたくなるほどの達成感。
音楽が決まると、それからプロット作成や調査・勉強を始めます。
そして、執筆期間中の半年近くもの間、毎日、延々と、1枚のアルバムCDを聴き続けます。
日によって、どうしても気分にばらつきがあります。
今日、楽しいイベントがあると思えば、ウキウキしているでしょうし、前日に嫌なことがあれば、へこんでいたり。
こういった気持ちの波は、執筆には邪魔なだけでして、なんとか、物語の中に、昨日と同じ状態で入りたいと願うわけです。
そこで、昨日と同じ音楽を聴くのです。
これを、パブロフの犬作戦と、私は呼んでいます。
単行本が出た後、3年ほどで、文庫化になることが多いのですが、その時もパブロフの犬作戦は有効です。
もう、すっかり作品のことを忘れていても、執筆中に聞いていた音楽CDを、収納棚から引っ張り出せばOK。
音楽が流れてきた途端、あぁ、はいはい、あの作品ね、と、すんなり思い出せます。
そして、3年ぶりの音楽CDを聴きながら、原稿をチェックし、文庫化作業を進めます。
これは、去年、毎日毎日聴いていたCDアルバムです。
今まで、JUJUさんのアルバムの力を借りて書いた小説は2つ。
心地よい声と、奥行きのある世界観が、小説を書くのを助けてくれました。
え?
どの作品を書いたかって?
それは・・・秘密です。