好きな花は
- 2014年01月30日
好きな花はなんですか?
私はやっぱり薔薇です。
「やっぱり」という副詞を使わせてしまうものが、薔薇にはありますね。
小説の中で、薔薇が好きという設定の人物を登場させたことがあります。
薔薇の中でも、特にどの薔薇を好きということにしようかと、勉強するつもりで図鑑を開いて、びっくり。
物凄い数の品種が薔薇にはあるんですね。
それだけ研究され、開発されているということでしょうから、「やっぱり」薔薇は多くの人に愛されている花なのでしょう。
薔薇のどこか好きかといえば、まず、その圧倒的な存在感です。
女王という位置が相応しい堂々とした風格がありますね。
また、そのボリューム感や、全体のフォルムの美しさが、美しい花々の中にあっても断トツです。
基本的に花はなんでも好きなのですが、苦手なものもありまして・・・。
百合はどうも苦手です。
ちょいと存在感が大き過ぎると感じてしまいますし、花粉が服につくと、絶対に落ちないというのもマイナスポイント。
ただ、生命力の強さには感動を覚えてしまうことも。
たとえば、昼に買ってきた百合を花瓶に挿しておくと、1時間後にその前を通りかかってびっくりするようなことも。
たった1時間で、つぼみの先が割れて、花が開こうとしています。
さらに1時間後になると、ぐわっと花びらが広がっていて、ここだけ早送りになっているんじゃなかろうかと疑ってしまうほどの生命力。
匂いも強くて「私はここよ。さあ、見てちょうだい」と言わんばかりの主張ぶりに、ちょっと辟易してしまいます。
カーネーションも苦手です。
びらびらとした花びらがごしょっと重なっていて、ゴージャスになりたい気持ちがありありなのですが、失敗しちゃってるといった残念な印象が拭えないのです。
花びらの1枚1枚は繊細なのですから、可憐という方向に進めばよかったのに、小さなサイズにたくさんの花びらを密集させたフォルムなため、可憐にはなれず、結局は薔薇のように豪華にもなれなかったというダメっぷりなのです。
人間にたとえると、すっぴんで充分可愛い女の子が、自分とは全然違うイメージの大人のいい女を目標としてしまったため、結局は素材の良さは全部消えてしまい、本物のいい女には程遠い、ただの厚化粧の痛い女が生まれてしまったといったぐらい、勿体ない状態なのです。
ただ、同情したくなるような時もあります。
カーネーションが主役になれるのは、母の日だけ。
それ以外の日では、主役になることはない。
花束やアレンジメントで、よく使われる素材がカーネーションではありますが、決して主役としての扱いではなく、脇役としてなんですね。
便利に使われるのに、称賛はほかの人にもっていかれてしまう会社員や、本命にはなれず、いつも二番手、三番手になってしまう女性といったポジション。
なんか・・・感情移入してしまいますね。