ドクターの個性
- 2014年02月24日
患者も色々なら、ドクターも色々。
以前住んでいた街にあった内科クリニックの女医さんは、優しい感じのする美人。
となると、当然のように、待合室には男性患者が多くなる。
風邪をこじらせてしまった私が、順番を待ってやっと診察室に。
問診の後、女医さんが私の胸に聴診器を。
私はセーターの裾を自らまくり上げ、女医さんの指示通り、息を吸ったり、吐いたりを繰り返します。
ここまではいたってフツーですね。
と、女医さんが椅子から腰を浮かし、その中腰の状態で、私の背後に回ろうとし出します。
ん?
もしかして、私の背中に聴診器をあてたい?
と想像した私は、椅子に座ったまま身体を回そうとしました。
が、女医さんが「そのままでいいですよ」と言ってきます。
そうなの? と思いながらも、セーターの裾をまくり上げたままじっとしていると・・・女医さんが中腰の状態で聴診器をあてていきながら、私をぐるりと一周。
それまでの人生で、ドクターの前で聴診器をあてられるという行為を何百回も経験していますが、ドクター自らが中腰状態で私を周っていくというのは初めて。
これで、いいんですかね? といった顔で私がナースへ目を向けると、そうした光景を何万回も見ているとでもいうような平静さで佇んでいるだけ。
どうやら、この女医さんは、自ら周りながら患者に聴診器をあてるという独自のスタイルの持ち主のようです。
先日、専門医をネットで探していました。
大学病院へ行くほどではないけれど、専門医に検査データをきちんと見て貰いたいといった希望がありました。
場所や診察時間など、こちらの希望条件と合致するものがなかなかなく、どうしたもんかと思っていた頃、やっと見つけたのは自宅から電車で50分ほどの距離にあるクリニック。
そこで週に2回診察しているドクターが、その専門医のようです。
そのHPにはドクターの専門や名前だけでなく、顔写真も掲載されていました。
ん~。
ここに行こうと決意した心が曇ってしまいそうな顔写真。
若いんですね。まず。
さらに、スマホでスタッフに撮影してもらいましたといった、テキトーさのあるショットで、威厳とかオフィシャルな感じがなくて、へらへらしているようにさえ見えます。
大丈夫なんだろうか、このドクターで。
と思った私は、再び検索の旅を続けることにしたのですが、なかなかこちらの希望する条件と合うクリニックは見つかりません。
しょうがない。
ということで、へらへら顔のドクターがいるクリニックへ。
待合室には、そこで診察しているドクターたちの顔写真とプロフィールが掲示されています。
やはり、ここの写真もHPのと同じものを使用しているようで、へらへら顔です。
名前を呼ばれて、いざ診察室へ。
あれ?
全然へらへらしていない。
こちらの話をちゃんと聞いてくれるし、検査の説明も丁寧にしてくれます。
優しい語り口で、とても信頼できるといった印象。
ちょっとちょっと。
あなた、写真写りが悪すぎます。
実物の方が何万倍もいいし、あの写真じゃ、あなた、損してますよ。
と、大きなお世話を言いたくなってしまいました。