健康に
- 2014年03月10日
ウォーキングをしようと思ったのは、なにがきっかけだったのか、はっきりしません。
恐らく、歩くことは健康にいいらしいし、運動不足解消にはお手軽だし、気分転換になりそうといった複合的な理由から、ウォーキングを始めてみようと思い立ったのでしょう。
形から入る私は、早速、ネットでウォーキング用のシューズを購入。
さらにウエアも、別のネットショップでゲット。
品が手元に届き、さて、いつから始めようかとスケジュール帳を眺めて、はたと困りました。
いったい、いつやればいいのでしょう。
仕事に支障をきたさないのが第一ですから、仕事の前か後ということになります。
毎朝9時には仕事をスタートするので、それより前にウォーキングの予定を入れるとすれば、起床時間を変更し、今までより早く起きなければなりません。
無理だわ。
と、始める前に、ギブアップして、仕事の後にすることに。
それは、おおよそ午後4時前後になります。
シューズの紐をきゅっと締め、いざ、ウォーキングへ。
と、たちまち感じる違和感。
我が家の周辺は、オフィス街でして、当然道行く人たちは皆、スーツ姿。
そこに、運動しまっせといった格好の女が一人。
浮きまくっています。
まぁ、誰も私のことなんぞ、これっぽっちも見ちゃいないとわかっていても、どうも落ち着かない。
それでもなんとか1時間ウォーキングをして帰宅。
こんなことが続きました。
さて、もっと周囲の溶け込めるウォーキングの恰好というのはないものかと、考えます。
私は私、と吹っ切れないのであれば、自分のウエアを変えるしかありません。
しかし、やはり1時間も歩くと、汗はびっしょり掻きますし、足も疲れます。
普通の服や靴というわけにはいきません。
ルートを変えればいいのだろうか。
と考え、今日はこの道を、明日はあそこの道を、という具合に、ルートの模索を続けましたが、残念ながら、街の雰囲気はどこも一緒で、ビジネス色が強いのです。
はてさてと思っているうちに、やおら小さくなっていくのは、やる気です。
当初のような、「私、頑張ってる」といった自己肯定の気持ちはどんどん小さくなり、マイナス部分が気になってきます。
私がはぁはぁ言いながら歩いている歩道の隣では、たくさんの車が走行中。
排気ガスを大量に吸いながら歩いているということで、却って健康には悪いのではないだろうかとか、ウォーキングをしているのに、その後の食事が増えてしまい、体重が減るどころか増えていることとか、そういったことをです。
そうこうしているうちに、雨が降っていれば、今日は雨だから。
風が強ければ、風が強いから。
といったウォーキングを中止する理由を見つけ出すように。
結局、半年も続きませんでした。
先日、久しぶりに会ったある人から「そういえば、ウォーキングを始められたんですよね?」と言われ、あぁ、そんなこともあったなぁと遠い目をしてしまいました。
シューズラックを覗いてみたら、埃をかぶったウォーキングシューズが。
「こうなると思ってたよ」と呟く、ウォーキングシューズの声が聞こえた気がしました。