激痛が
- 2014年09月08日
やや混雑している電車の中にいました。
いつも乗っている電車なので、そろそろ急カーブに差し掛かるな、というのがわかります。
そこで、足をやや広めに開けて踏ん張るようにし、そのカーブに備えます。
いつものように、電車が大きく左にカーブし出します。
と、私の隣にいた女性がふらつきだしました。
その様子から察するに一見さんのようです。
なかなかのカーブなので、私のように腰を落として踏ん張らなければ、身体をもっていかれるのさ。
などと余裕をみせていた私の足に、激痛が。
思わず「痛っ」と声を上げると、その女性は私に向かって小さく頭を下げてきました。
隣の女性がふらついた時、そのヒールが、私の足の甲にのり上げたのです。
あまりの痛さに、チェックしてみましたが、ストッキングが少し汚れているぐらいで、出血はない様子。
おかしい。
今の痛みは、ヒールが突き刺さり、穴が開いたんじゃないかぐらいのものだったのに。
やがて足がジンジンとしだしました。
今一度足をチェックしてみましたが、出血はありません。
駅に降りてベンチに座り、そっと触ってみると、やや腫れている感じ。
私も長いことヒールのある靴を履いてきて、見知らぬ人の足を踏んづけてしまったことが何度もあります。
それが、こんなに痛いものだったとは、自分が踏まれてみるまでわかっていませんでした。
私が足を踏んだ人たち、ごめんなさい。
自宅に戻ってじっくり検分してみると・・・赤くなっていて、触ると鈍い痛みが。
さらに湯船に足を入れた時には「んぎゃ」と、変な声が出てしまうほど。
翌日になると、足の甲には直径二センチほどの紫色の円が刻印されていました。
内出血しているようです。
結局、その刻印が消えたのは約一週間後。
こんなに長引くほどのダメージを受けるとは思っていませんでした。
それからどうしたかって?
件のカーブに差し掛かる前には、周囲の人たちの動きに目を配るようになりました。
車内できょろきょろと周囲を窺う怪しい人物がいたら、それは私かもしれません。