プレゼント

  • 2014年09月22日

プレゼントをいただくのは、それがどんな品であっても嬉しいものです。
うっそ、最悪のセンス。
などと心の中で思ったとしても、その心遣いには感謝しています。ちゃんと。
花のプレゼントは、王道中の王道ですが、これ、間違いありませんね。
いただくと、一気に心が華やぐような喜びがあります。
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これはいただいた花のアレンジメント。
大好きなガーベラが主役の可愛いアレンジメントです。

気の置けない友人などからも貰い物をすることが多いのですが、そうした場合は、生活に密着したものがほとんどです。
今ハマっているというゼリーや、会社の保険組合から購入したことで安かったという胃薬や、倒産した会社からタダで貰ったという旅行用のスリッパなど。
その品自体、物語を背負っているんじゃないかというような経路を辿って、私の元に集まってきます。
そんな品の行く先々の物語を書いてみたら面白いのではないかと、思ったりもします。

以前、歌舞伎座に行った時のこと。
幕が開くのを待ちながら、座席で友人と喋っていると、とんとんと腕を軽く叩かれました。
右の座席に顔を向けると、アダルティな女性がミカンを差し出しています。
「?」という顔をしている私に「お友達が家からミカンを持ってきたんだけど、私もミカンを持って来ていて、重なっちゃって。持って帰るっていうのもなんだから、よかったら、どお?」と言ってきました。
私が事態に即応できず固まっている間にも、アダルティな女性は小花柄のビニール製のバッグからどんどんミカンを取り出し始めます。
なんとなく受け取ってしまった私の両手に大量のミカンが。
困っていると「お隣に送って」との指示が。
あぁ、そうか。と納得し、隣の友人にミカンを渡します。
友人はなんの躊躇いも見せず、私から送られてくるミカンを、隣の見ず知らずの人たちへとバケツリレーを始めました。
結局、8個のミカンが、8人の客に行きわたりました。
遠くから「ご馳走さまでーす」との声が聞こえてきて、アダルティな女性は片手を上げて答えます。
っていうか、家から8個もミカンを持ってきたのかよっとのツッコミが頭に浮かんだのはしばらく経ってからのこと。
一斉に8人がミカンの皮を剥き出し、さらにアダルティな女性の連れと思われる4人もミカンを食べ出したため、その列からミカンの匂いが大量に放出。
幕が開き、1回目の休憩時間になったので、座席でお弁当を食べ始めると・・・さっきとは逆方向から、なにかが送られてきます。
見ると、きんつば。
ミカンのお礼と思われます。
私が隣のアダルティな女性に渡すと、「あらぁ。ミカンできんつばが釣れたわ」などとお決まりのひと言。
が、このきんつばは1個じゃなかった。
次から次に送られてきます。
家から持ってきたんだか、売店で買ったんだかわかりませんが、結局、先ほどミカンを食べた人たち全員に、きんつばが行き渡りました。
結局私と友人は、有り難くミカンだけでなく、きんつばまでいただきました。
こんな予想外のプレゼントをいただくのも、ちょっと可笑しくて、楽しいものですね。

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