カフェで
- 2015年01月19日
美術館の中にあるカフェ。
展覧会場の隣にあり、絵を見た後ひと息つきたい人たちで結構混んでいました。
女性スタッフが仕切っていて、客の席の割り振りをテキパキとこなしている模様。
私は一人だったのでそう告げて、そのスタッフが見繕ってくれるであろう席が用意されるのを待っていました。
私の後に二人組の客が訪れ、同じように席が用意されるのを待つことに。
と、店の裏のあたりから60代ぐらいに見えるアダルトな女性客が1人闖入してきました。
どうやら、そのカフェの入口は1ヵ所ではなかったようです。
そのアダルトな女性は店内をぐるっと見回すと、いきなり4人掛けのテーブルに着こうとしだしました。
そのテーブルには前の客が残したグラスなどが置いてあり、まだ片付けていない状態になっているというのに。
もうツッコミどころがたくさんあり過ぎて、どこから手を付けていいのか困るぐらい。
正面入り口では空き待ちの客が並んでいるのが、目に入らないはずがない場所の、しかもまだ片付けていないテーブルで、1人なのに、混んでいる店で4人掛けの席に着こうとするという困ったちゃん。
仕切っていた女性スタッフは慌てて「お客様」と声を掛けます。
そして「お一人様ですか?」と確認すると、「そう」と実に堂々とした回答ぶり。「席のご用意ができるまで、皆様には並んでお待ちいただいております」と女性スタッフが言うと、ゆっくりと時間を掛けて椅子に座っちゃってから「だったらこちらで待たせていただくわ」とのコメント。
店員さんも大変だよな。
なんて同情していると、ほかのスタッフから席の用意ができたと声を掛けられたため、私はその場を離れました。
なので、その後その困ったちゃんにどう対処したのかは不明。
大学を卒業した後就職した会社で、店に配属になり、接客仕事をしていました。
その頃の苦労を思い出しました。
当たり前っちゃ、当たり前なんですが、お客さんは十人十色なわけで、それぞれに最善と思われる対応をしていくというのはとっても大変なんですよね。
どんな仕事にも苦労はあると思いますが、喜びもありますね。
たまに、にっこり微笑まれて「お世話様。お陰でいい買い物ができたわ、有り難う」などと言われることがありました。
こっちはびっくりしちゃって「いえいえ、そんな。こちらこそ有り難うございます」なんてお礼を言い合ったりして。
そんな一つの嬉しいことが、百の苦労を帳消しにするというのが、仕事の面白いところでしょうか。