手編みの

  • 2015年09月28日

電車のつり革に摑まっていると・・・前に座っている女性が、手編みっぽいセーターを着ていました。
その編み方の複雑なこと。
思わず釘付けです。
六十代らしき女性のそのセーターは、白い毛糸を複雑に編み上げて、独創的な世界観を表していました。

高校生の頃「手編み」が流行った時期がありました。
きっかけは、家庭科の授業だったように思います。
マフラーを仕上げる課題が終了し、授業はブラウス作りへと移っても、休憩時間にセーターを編み出すクラスメートが出現しました。
これに対抗するグループは手袋に挑戦をし始めます。
が、このグループはすぐに気付くことになります。
セーターよりも手袋を編む方が何倍も大変だということを。
ミトンタイプであれば、まだそれほどでもないのですが、5本指の手袋にしようと企んでしまった者は、その浅はかな考えを後悔することに。
両手で10本分の円柱形を編むことの大変さを思い知るのです。
teami
私はどうだったかというと・・・自分のセーターを編もうと本を買い、毛糸を買いに行く。
ここまではイベント気分で楽しかった。
いざ始めようと本を開くと「まずゲージをとる」と書いてあり、ここでもう躓く。
ゲージとは編み目の大きさのことで、どんな太さの毛糸や編み棒を使うか、また自分の編み方の癖などで、編み目1つの大きさが違います。
本に書いてある完成サイズにするには、そこで基準としている編み目1つの大きさと、自分の編み目の大きさの差を計算する必要があります。
そして本に書いてある目の数から、自分が編むべき目の数を算出する・・・。
この私が、こんなことができるわけがないと、本を買う前に気付いておくべきなんですね。
が、毛糸まで買っちゃったので、ここで放り出すのは勿体ないと思い、ゲージをとらずに編み出してしまう。
本に書いてある通りの目数で編んでいく。
やがて、これはどう見ても小さいんじゃないかと思うものの、今更解いてやり直すなんて選択はしたくないので、そのまま突き進む。
で、なんとか完成したセーターは、やっぱり小っちゃい。
もっていたパンダのぬいぐるみにちょうどいいサイズ。
が、ボディサイーズはぴったりでも、パンダの頭が大きくて襟口を通過できず。
せっかく何日も編み棒を動かしたというのに、達成感ゼロの結末。
ここで学ぶべきなのは、やはり本に書いてあった通りまずゲージをとるべきで、最初の準備にしっかりと時間を掛けなくては失敗するのだという点でしょうか。

当時のドラマなどでは、女性の手編みのモノがモチーフとしてしばしば使われていました。
手編みのセーターを貰うと、彼女から拘束されているようで息苦しいだとか、手編みのセーターを貰うと気持ちが重いだとか。
今はどうなんでしょう。
ギャグ的な扱いに甘んじているような気がするのですが。

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