文庫「僕とおじさんの朝ごはん」が発売になります

  • 2017年10月19日

文庫「僕とおじさんの朝ごはん」が発売になります。
20日から書店に並ぶ予定です。


小説の中に水島健一という44歳の人物が登場します。
ケータリングの仕事をしている腰痛持ちです。

彼がリハビリをするシーンがあります。
このシーンを書いている時、ふと思い出したのは数年前のこと。
足の小指が一日中痺れるようになりました。
人間ドックでヘルニアだと診断されたばかりでしたので、足の小指の痺れをこのまま放っておいていいものかどうか、悩みました。

ネットで探すと、医者が経営しているリハビリトレーニングジムが近くにあるとわかり、予約をしました。
人間ドックを受けた際に貰ったデータの入ったCD-ROMを持参して、症状を訴えました。
データを見てくると言って、医者は診察室を出て行きました。
どうして診察室では見られないのだろうと思いながら、待つこと10分。
戻って来た医者は「靴のせいじゃないですかね」とコメント。

自宅で仕事をし、ほとんどのものをネットで購入している私は、靴を履いている時間は世間の皆さんと比べて、かなり少ないということを言うべきか迷いました。
取り敢えず「靴のせいで片方の小指だけ一日中痺れますか?」と問うてみる。
すると医者は「足の大きさは左右違いますから」と返球してきました。
この診断結果を信じていいのか、眉間に皺を寄せて考えていると、「運動していったらどうでしょう」と言われました。
私はなにか大事な話をすっぽり聞き逃したのでしょうか?
話が飛躍し過ぎてついていけない。
一日中小指が痺れると訴えている私に対して、靴のせいだと診断したのですから、靴屋を紹介してくるならわかりますが、どうして運動をしていったらどうかという話になるのか。

初回なので用意してある服のレンタル料は無料だと医者が言う。
初回という言葉に引っ掛かる私。
二回目、三回目があるということなのか?
しかもそれは有料らしい。
ぼったくりバーに入ってしまったと気付いた時の客の気持ちが、痛いほどわかる。
拒絶できずにいるうちに気が付けば、担当をします〇〇ですと、スタッフに挨拶されている。
右に捻ろ、腰を上げろ、その状態で我慢しろ・・・Sさ満開の指示が続く。
そうして一時間。
衝撃の痛みの連続に、瞼の裏に星を見た。確かに見た。

帰宅後疲労で全身が重い。
その上あっちこっちが痛い。
そのせいで小指の痺れが気にならない。
こういう解決の仕方は望んでいなかった。

この時の辛い記憶が影響したのでしょうか。
小説の中で水島はリハビリに対して疑心暗鬼。
トレーナーの言うことを素直に聞かない。
悪化させて金を取り続けようとしているのではと疑っています。
水島はそんななか出会った少年、英樹と嫌々ながらリハビリをします。
やがて二人が直面する問題にどんな答えを出すのか・・・。

水島と英樹の物語をどうぞ味わってみてください。


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