泣いてしまった映画
- 2011年10月20日
まさか泣くとは――。
自分に驚いてしまったのは、アニメ映画「トイストーリー3」を観た時でした。
「1」も「2」も観ていないのに、いきなり「3」のDVDをパソコンにセット。
いきなり「3」からで大丈夫だろうかと不安もありましたが、それまでのストーリーを知らなくても楽しめるように作ってあったため、違和感なく、取り残された感もなく、すんなりと、物語に入っていけました。
胸に響いたのは、最後近くのシーンでした。
そのシーンは、少年がじっと人形を見つめるだけなのですが、これが、ぐっと胸に響いてくるんです。
動きはなく、セリフもないので、止まったようなシーン。
少年が、自分が子どもから大人へと成長したのだと自覚したことが、観ているこっち側にわかる場面なのです。
少年の喜びと一末の寂しさが伝わってきて、思わず、涙が。
あぁ、私にもそんなこと、あったけなぁと、懐かしい気分になるのと同時に、なんだかとても大切なものを失ったような気分になりました。
大人になるのって、どうして少し寂しいんですかね?
いい映画でした。
常々、少年から大人への途中には、輝くような瞬間がたくさん散りばめられているように感じていましたが、その後観た、映画「ベストキッド」では、その存在を再確認することに。
主役の少年のきらめきが素晴らしいのです。
まだまだ子どもなんだけれど、大人へと続く階段に、今まさに、足を踏み出そうとしている、といった瞬間を切り取っています。
この撮影が、半年前だったら、半年後だったら・・・この少年はここまで輝いただろうかと思ってしまうほど、どんぴしゃなタイミング。
今にも壊れそうなもろさと、強くなろうとするひたむきさの混じり方が、絶妙なのです。少年のある一時期にしか見られないきらめきが、この映画には詰まっています。