ドラマ「恋愛検定」のDVD発売
- 2013年02月04日
NHKBSプレミアムで放送されたドラマ「恋愛検定」のDVDが、2月6日に発売されます。
見逃してしまった方、或いは、もう一度、ご覧になりたい方は、こちらのDVDを、どうぞ。
ドラマでは4話で4人の恋愛検定の悲喜こもごもが演じられていました。単行本では、この4人のほかに、2人を加えた、6人の恋愛検定を書きました。
よく、アイデアはどこからとか、身近にサンプルでもあるのですか? と聞かれます。
今まで書いてきた小説にどれだけの登場人物がいたのか、数えたことがないのでわからないのですが、相当の数になっているはず。ではありますが、私が知っている実在の人物を登場させたことは一人もありません。
じゃあ、全部が創作かと言われると、そうでもなくて、本を読んだり、映画を観たり、テレビを観たり、友人から、そのまた友人の話を聞いたり・・・といった情報が、私の中に入り、そこでミックスされ、さらに、想像も加わって、そこから、キャラクターが生まれます。
街のファストフードで聞き耳を立てるというのを、趣味の一つにしているのですが、これも、キャラクター作りに、結構役立っています。
先日、隣席の女子中学生二人の会話に聞き耳を立てていると・・・「最近、彼氏と、どうよ?」と聞かれた友人が、「倦怠期~」と答えた時には、あまりにびっくりした私は、飲んでいたコーヒーが鼻に入ってしまって、ぶほほっと咳き込んでしまいました。
倦怠期という言葉を女子中学生が知っていたという驚きと、すでに倦怠期に入っているという中学生の交際って、どんなもんなのかという疑問で、私の胸は千々に乱れました。
この趣味は、電車の中で、行われることもあります。
ある日、電車の中で、女子小学生二人の会話に聞き身を立てていました。
恐らく小学5、6年生で、塾へ行く途中のような二人。
一人が「結局、マスカラは○○だよね」と宣言しました。
その子は、小学生が知っているだけで驚きの、高級ブランドの名前を出したのでした。
それは、私が25歳の時に出した結論と、まったく同じで、その小学生がいかにして、その結論にまで辿り着いたのか、インタビューしたい気持ちになりました。
こうした聞き耳によって得た情報も、私の中に入り、ほかの情報とミックスされます。そして、そこから新たなキャラクターが生まれ、小説に登場します。
そうして生まれたキャラクターに、さらに命を吹き込んでくれるのが、俳優さんたち。
本読みに立ち会った時、ひと言目のセリフから、命の輝きが感じられて、「すっげぇ」と、思わず呟いてしまいました。
思うようにいかないながらも、懸命に生きる人たちの物語が「恋愛検定」です。
DVDでも、お楽しみください。