運転免許
- 2013年02月07日
運転免許を取ろうと決心したのは、30歳の時。
当時はオートマ限定免許というのが、始まったばかりの頃でしたが、なぜか、マニュアルでの免許取得を目指して、教習所に申込みました。
が、その後、何度、オートマ限定に変更しようかと考えたことか。
最後の方は、意地になっていただけだったかもしれません。
マニュアル車というのは、皆さんご存知の通り、たくさんのことを同時にしなくてはなりません。左手でシフトチェンジをするわ、足ではクラッチを踏まなきゃいけないわ、で、そんなにいくつも、できんわっと、何度キレそうになったことでしょう。
1時限の技能教習が終わった後には、私の脳味噌は発熱しているのではあるまいかと思うほど、ぐったり。
当時は、友人らに免許をもっているかと尋ねては、マニュアルで取ったと聞くと、「尊敬してます」と告げ、その人に向かって手を合わせ、あやかりたいと呟いたもんでした。
教習所内にあるクランクや、縦列駐車の練習では、何度エンストさせたことでしょう。
そんな私でも、なんとか一つひとつの課程をクリアしていき、路上に出る日がやってきます。
怖かったのなんのって。
隣に乗っていた指導員の方が、よっぽど怖かったとは思いますが、当時の私には、周りに気を使えるほどの余裕はなく、心の中で、キャーキャー言いながら、ハンドルを握りしめていましたっけ。
高速道路を走行する教習の時も、それはそれは、怖かったです。
1人の指導員に3人の教習生で、高速道路に向かい、途中、教習生が交代しながら、運転します。
自分の番が終われば、げっそりするもの、後はのんびりドライブを楽しむ・・・となったらいいのですが、そうはいかない。
私と運転技術がどっこいどっこいぐらいの教習生が運転しているので、後部座席に座っていても、緊張感がハンパじゃない。
車内は静まり返り、ただ、緊迫感があるのみ。
窓外の景色なんて、見る余裕なし。
そして、無事、教習所に戻ると、誰からともなく、拍手が起きたのでした。
そんな怖い思いまでして、なんとか取った免許。
免許証を手にしたその足で、駐車場を借りるため、不動産屋に行くという前のめりな行動を。
そして、中古車を買い、納車日とその翌日、会社の休暇を取り、ドライブ三昧の予定を立てました。
納車を待てない気持ちが強く、自分で取りに行きますと宣言し、電車で中古車販売店へ。
契約を済ませ、「それじゃ」と店員に手を振り、走り出し、3キロほど走ったところで、左折しようとして、ガードレールにぶつけてしまい、サイドマーカーランプが破損。
くるりとUターンし、販売店へ。
部品を取り寄せるのに、2週間と言われ、絶句していると、見積書がそっと差し出され、そこには、車を買った金額とほぼ同額の数字が。
唸り声を出しながら、見上げた空が、やけに青かったことを、覚えています。