ぬいぐるみ
- 2013年03月04日
女には2通りあって、1つは、ぬいぐるみや人形を捨てられない人。もう1つは、ポイポイ捨てられる人。
ぬいぐるみのところを「男」「過去」「仕事」「友人」などに、置き換えることもできると、思っていまして、拙作「ハタラクオトメ」の中にも、書いたことがあります。
「意外ですね」と言われるのですが、私は捨てられないタイプでして、仕事場には3体のぬいぐるみがあります。
1つは、以前、ドイツにサッカーワールドカップ観戦旅行へ行った時に、1ユーロショップで買った、高さ10センチほどの小さな熊のぬいぐるみ。金具が付いていて、キーホルダーとして使えるようです。当時、1ユーロ≒100円程度でしたから、1対が約100円とお買い得なうえに、胸にドイツの国旗と、ドイチェランドと文字が入っていたので、お土産にいいわと、大量に買いました。あちこちに配った後、1体だけ残ってしまい、それが、未だに手元にあります。
今更ながら、よく見ると、胴体に直接国旗と文字が縫い付けられていて、擬人化した場合、結構、残酷な状態であることに気付きます。また、蝶ネクタイの正装姿を施している点も不可解なうえ、その蝶ネクタイも、首のあたりに、直接縫い付けられているという、簡便に作っちまいました感がたっぷり。1ユーロなんだし、こんなもんでいいだろ? といった作り手の声が聞こえてくるようでもあります。
2体目は、同じドイツ旅行時に、デパートで、一目惚れして買ったロバのぬいぐるみ。
ドイツといえば、当然、テディベアが有名ですから、買うなら、熊だろうという大方の予想を裏切って、なぜかロバを選びました。
ドイツ語はわからないので、推測ですが、どうも、テレビアニメかなにかで、ドイツの子どもたちに人気のキャラの、ぬいぐるみのようです。
ロックなロバでして、頭には赤いバンダナを巻き、白いTシャツの上に、黒の革ジャンを羽織っています。喧嘩っ早いのか、体のあちこちには、怪我の痕が。ワイルドだろぉ~なのです。高さは20センチほどです。
3体目は、高さ7センチほどの犬のぬいぐるみ。
以前、友人の娘さんがくれたものです。
友人と、その娘さんが我が家に来訪した際、当時、3つか4つぐらいの娘さんが、とても大事にしていたその犬のぬいぐるみを、なぜか、私にくれると言い出し、そう言われると、全然いらないとは言えなくて、頂戴することに。
そして、どこかの引き出しに入れたっきり、忘れていたのですが、半年ほど後に、友人の母娘が再来訪した際、「あのワンちゃんは?」と聞かれ、大慌てで部屋中探しまくるといった騒動がありました。
「かくれんぼが得意なんだよね、このワンちゃん」とかなんとか言って、必死で取り繕った記憶があります。
もう中学生になった、その娘さんが、犬のぬいぐるみの存在を、これから確認してくることはないとは思うのですが、もしかしたらという思いも拭えず、処分できずにいます。
あなたは、捨てられない人ですか? それとも、ポイポイ捨てられる人ですか?