映画「ミックマック」
- 2013年10月07日
面白かった映画のDVDをご紹介。
まずは「ミックマック」。
これはフランスの大人のファンタジー映画です。
個性的で憎めない人たちが、大仕掛けの仕返しというか、いたずらをするのですが、あの「アメリ」の監督の作品だと知り、なるほどと納得しました。
全体を流れるほんわかした空気感のなかに、ピリッとした辛みが効いているような作品は、恐らくこの監督の世界観なのでしょう。
オヤツ片手に観るのにいいかもしれません。
疲れない映画とでも言いましょうか。
次にご紹介するのは「100歳の少年と12通の手紙」。
余命僅かの子どもという設定なので、好き嫌いが分かれてしまうかもしれませんが、普段、こうした設定のものは観ないという方にもお勧めしたいのが、この作品です。
それは、少年の命のカウンダウンに照準を当てているというよりは、人生とはいかに大変で、それでもこんなに素晴らしいのだということに光を当てているからです。
少年と心を通わすのが、宅配ピザ屋の女性で、元レスラー。
全身をピンクでコーディネートした、口の悪いこの女性がとても魅力的。
映画の後半になると私は涙、涙、涙になってしまったのですが、胸の真ん中には温もりがありました。
こうしたテーマの作品で、哀しみだけじゃなく、温かさも感じさせてくれるという作品は珍しいのではないでしょうか。
ネットで調べてみると、映画「地上5センチの恋心」を監督した方の作品だったとわかりました。
この「地上5センチの恋心」も、とても素敵な作品でした。
デパートで働く女性が、大好きな作家のサイン会に行くのですが、わくわくしちゃって、地上から5センチ浮いてしまうというのを、恐らくワイヤーを使っての撮影で表現しています。
この女性が40代ぐらいなだけに、そのわくわくぶりがなんとも微笑ましくって、ワイヤーを使って地上から浮いているというシーンと、ぴったり合っています。
この監督は、苦い現実に、お伽噺を加えるのが上手で、その配合具合が絶妙なために、作品の完成度が高いのではいだろうかと、勝手に分析してみちゃったりしています。