スコーンを

  • 2015年04月20日

どんな朝食を摂っていますか?
私はご飯、食パン、スコーン&マフィンを順にローテーションしています。
遅延型フードアレルギー者は連続して同じものを食べるのは避け、ローテーションするといいと聞いたから。
suko-nn
スコーンがなくなったので、いつものようにネット注文。
その店では乳製品を一切使わない、豆乳スコーンと豆乳マフィンを売っています。
12個ずつ購入して合計24個を買い物かごに入れて、会計のページへ進むとお店からのメッセージが。
工場を移転するため、長期休業すると書いてあります。
げっ。
到着予定日の蘭を見てみると・・・3週間後になっています。

仕方がないので注文。
スコーンとマフィンを食べられない間、ご飯、食パンのローテーションでいくしかありませんので、食パンをいつもより多めに注文することに。
こちらも牛乳と卵を一切使わずに作った特殊な食パンで、ネット注文。

と、ある日宅配便で荷物が到着。
それは、3週間前に注文していたスコーンとマフィンでした。
そこで私は自分のミスに気付きました。
食パンもスコーンもマフィンも冷凍庫に保管する必要があるのですが、多めに買った食パンが大量にあるため、24個ものスコーン&マフィンを入れる場所がないのです。
賢い人であったなら、スコーン&マフィンが到着する日から逆算して、必要な分だけの食パンを購入しておいたことでしょう。
が、賢くない私は計算もせず、これぐらいじゃね? ぐらいのテキトーさで注文していたのです。
「大家族の人が使うような大きな冷蔵庫だね」と友人に言われるぐらいの冷蔵庫ではあっても、食パン10斤とスコーン12個、マフィン12個を収納するのは不可能。
己に舌打ちしながら肉の上に食パンを押し込んだり、果ては製氷機でできた氷を受ける場所にスコーンをきっちきちに並べたりして、やっとのことで収納完了。

小説「僕とおじさんの朝ごはん」では、少年の理想の朝ごはんを、おじさんが作るシーンが出てきます。
それは装幀のイメージ写真のように、トーストと目玉焼きです。

フリーライターをしていた頃、常に時間に追われていました。
食事の時間も不規則ななか、よく食べていたのが食パンでした。
コンビニで買っておいた食パンをトーストせず、ジャムを塗って口に押し込むといった感じ。
なんでもいいからお腹に入れたいといった時、食パンは便利でした。
軟らかいから喉を通り易いですし、時間もかかりません。
P1010522
小説を書くようになって、自分なりの時間の過ごし方が許される環境になった時、最初に変えようと思ったのは、食事の仕方でした。
食パンを口に押し込むような生活は、もう嫌だと思ったのです。
それで専用のトースターを買い、食パンを食べる時は必ずトーストするように。
焼くという行為の違いがあるかないかだけなのですが、心理的には大きな違いがあるのです。
焼いていない食パンを食べると、追い込まれているといった感じがあるのに対し、トーストした食パンを食べる時には、自分で生活のリズムをコントロールできているという手応えがあるのです。
この差は大きい。

食は人生のほんの一部分ですが、生き方を象徴し暗示していることもあるように思います。
それがわかり易く出るのが、どういう食事をしているかだと思うのです。
「僕とおじさんの朝ごはん」でも、食と生き方がリンクしています。
読み終わった時「今日はちゃんとしたものを食べようかな」なんて思ってくださる人が1人でもいたら、とても嬉しいです。

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