「総選挙ホテル」が発売になります

  • 2016年05月30日

新刊のタイトルは「総選挙ホテル」です。
書店には6月1日頃から並び始める予定です。
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いつも小説を書く時テーマミュージックを決めます。
この音楽を半年ほどの間、毎日何時間も執筆中聞き続けます。
やがて音楽を耳にすれば、自然と作品世界に入っていけるようになります。
昨日嫌なことがあったとか、今夜楽しい予定があるとか、心が小説とは違うことで占められているような時でも、音楽がそうしたものを忘れさせてくれます。
浮世を忘れさせ、作品世界に誘ってくれるのがテーマミュージックです。

「総選挙ホテル」のテーマミュージックはなにかというと・・・ヨハン・ゼバスティアン・バッハのオルガン作品が12曲入ったアルバムでした。
音楽の素養はなく、クラシックにも明るくないのですが、テーマミュージックをなににしようかと探している時、オルガンかな? と突然思いました。
オルガンはピアノより渋みのある音色ですし、軽やかなのに物悲しさがつきまとう感じが、イメージしている作品にしっくりくるような気がしました。

「総選挙ホテル」はホテルで働く人たちの物語です。
そのホテルは経営がうまくいっていません。
うまくいっていない会社で働くのはしんどいものです。
常に苦さを味わっているような毎日です。
それぞれが、それぞれの場所で精一杯働いているのに、どうも上手く回っていないという違和感がホテル全体を覆っている・・・「それ、うちの職場と一緒」なんて思った人もいるのでは。
会社の規模が大きければ大きいほど、スタッフが多ければ多いほど、変革するのは大変です。
物語は、研究しかしてこなかった変わり者の男が、このホテルの社長に就任するところから始まります。
やがて彼が発表した改革のアイデアはとんでもないもので・・・興味をもたれた方は是非本を開いてみてください。

たくさんの登場人物がいますので、「それ、私」とか「これは課長っぽい」なんて身近な人を重ね合わせながら読んでいただけたらとも思います。
自分のことは自分が一番わかっているつもりでいても、実は他人の方が自分を理解していたなんて経験、ありませんか?
好き嫌いは自分の気持ちなので間違わないでしょうが、向き不向きは意外と自己判断とズレてしまうこともあるようです。
そのズレを知れば、自分の強みを発見できるかもしれません。
仕事で迷っている人、絶好調の人、自分の魅力を棚卸して再検討したい人・・・皆さんに読んでいただきたい小説です。

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