風が

  • 2017年05月22日

眠っている時風が止んだ気がしました。
夢の途中で起きたのかな? と思い、再び眠りの世界に。

翌朝起きてすぐにトイレへ。
なんだろう。この違和感。
静かなんです。
違う星にワープしたのかなと思いながらトイレを出て、ふと浴室の前で立ち止まりました。
24時間換気システムのスイッチパネルに目を向けると、いつもついていた通電ランプが消えている。
あちこちボタンを押してみるも動かない。
夢を見ていたのではなく、換気システムが止まったのを聞き取っていたんですね。

浴室は24時間換気になっていてその隣の脱衣所と、さらに隣のトイレと連動していて、換気をしてくれていました。
これによって、常にこの3カ所は風の音がしていました。
普段はそれが風の音だと認識もしないぐらい、いつもそこにありました。
その音がなくなってみて初めて、風の存在に気付かされました。

同時に気になったのが臭い。
腐ったものなど置いていない場所なのですが、色々な残り香が集まってなんともいえない生活臭が漂っている。
こうなってみると、換気って大事だったなと改めてその存在の大きさを知りました。
浴室と脱衣所の窓を開けましたが、構造上の限界なのか生活臭は消えてくれない。
またトイレには窓がない。
脱臭剤はありますが、旅館のトイレのような臭いがして不快指数右肩上がり。

そうこうしているうちに夜に。
できれば窓を開けたままで寝たい。
だが、セキュリティー上問題があるから閉めるべきだろうとの考えも浮かぶ。
どうしよう。
住んでいるのは6階。
スパイダーマンは日本にはいないから大丈夫じゃないか。
いや、友達の友達は高層階に住んでいたのに泥棒に入られたという。
屋上からロープを使って下りてきた泥棒に、入り込まれたらしい。
ってことは我が家も安全とは言えない。
とあれこれ考えた結果、やはり窓は閉めるべきだろうとの結論に至りました。
窓を閉めて寝た翌朝、恐々脱衣所に入るとむっとするような生活臭。
速攻で窓を開けましたが、溜まった臭いは前日より強烈になっていて、自分の生活臭が嫌で家出をする人は年間どれくらいいるだろうかと考えてしまいました。

が、予想していたより修理の人が早く来てくれたお陰で家出はせずに済みました。
温度ヒューズがダメになっていたそうで、交換して貰いました。
再び動き出した換気システム。
風の音をこれほど愛おしいと感じたことはなかった。
そして生活臭がしなくなっただけで、快適に感じられるということも初めて知りました。

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