犬の性格
- 2018年07月09日
友人A子が犬を飼い始めました。
保健所で殺処分を前に、命のカウントダウンをさせられている犬を引き取ったそうです。
A子の家に来た当初は随分とオドオドしていたそうですが、やがて慣れて家族の一員となったとか。
ところが1つ問題が発覚。
捨てられたという過去のトラウマのせいでしょうか。
1人(1匹)になることがとにかくダメ。
家族が外出する際、機嫌良く玄関で「行ってらっしゃい」をするのですが、最後の1人が外出しようとすると、もう大変。
自分だけが残されるということが怖いのか、行かないでの気持ちを全身から発散。
そして今生の別れかってぐらい鳴き叫ぶ。
それは、おかしくなっちゃったんじゃないかと心配になるほどの乱れ方。
そこで必ず誰かが家にいるように、家族でスケジュールの確認と調整をするようになったとか。
その犬が先日病気になり、ドクターから入院するよう言われたそうで。
A子は「うちの犬は物凄い寂しがり屋なので、家族が1人もいないところでは、ちょっとおかしくなってしまうと思います」と話したとか。
しかし「ご自宅ではケアできないのですから、入院するしかありません」とドクターから言われたため、致し方なく動物病院に預けて帰宅。
すると2時間後。
動物病院から電話が。
「引き取りに来てください」と言われたそうです。
だから言ったじゃんと思いながら動物病院に出向き、ドアを開けた瞬間聞こえてくる犬の鳴き叫ぶ声。
1匹の犬の混乱と興奮が、他の動物たちの心も不安にさせるようで、動物病院は物凄くやかましいことになっていたとか。
A子が犬を抱くと、ほっとしたのと同時に本来の体調不良を思い出したのか、すっかりおとなしくなったそうです。
ここまで大騒ぎする犬は初めてとドクターに言われたA子は、どうもご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでしたとスタッフたちに謝り倒し、自宅でのケア方法を教わってから帰宅したとのこと。
その夜家族全員で犬を囲みながら「どうしたら、私たちはあなたを捨てたりしないと伝えられるんだろうね」と話をしたとか。
本当に。
どうしたらトラウマを克服できるようになるんでしょうかね。
愛情はたっぷり注いでいるつもりでいるけれど、まだ私たちは信頼されていないのだろうかと思うと、ちょっと哀しいとA子は言っていました。