残念なホテル
- 2019年11月28日
以前は打ち合わせや取材などを、仕事場で行っていました。
が、部屋がすっかり散らかってしまい、とても人様をお迎え出来る状態ではなくなってしまいました。
だったらそれを機会に片付けたらいいじゃないのさ、と思うのですが、それはちとメンドー。
ということで、近くにあるホテルのラウンジで、お願いするようになりました。
仕事場から徒歩で30秒ほどの距離にあるホテルのラウンジは、もう私の応接室として捉えてしまっていいんじゃないかと。
席を予約するには「〇〇円以上のご注文が必要です」といったホテルのラウンジが結構多くて、食べたくもないアフタヌーンティーセットなどを、頼むはめになったりしがちですが、このホテルは無料でリザーブが出来る。
素晴らしいじゃないですか。
でも世の中、そんなになにもかもが素晴らしいものなんて、そうはないのです。
このラウンジにも残念な点が。
それはなにかというと・・・ライト。
1対1で向き合っている時には問題ない。
ところが3人とか4人になると、人と人が対角線上に座ることになりますね。
1つのテーブルであればいいのですが、ここは何故か中央に背の高いライトを置いて、このライトを挟む込むようにして、左右にテーブルを置いている。
わかり難いですか?
1対1で向き合う小さめのテーブルがありまして、その横にライトが設置してあるんです。
このライト床に置かれていて、1メートルぐらいの高さ。
で、そのライトの隣に、同じサイズの小さめの1対1で向き合うテーブルが置いてある。
このホテルのホームページを見てみると、誰もいないラウンジの各テーブルには中央にお洒落なライトが1つずつ設置されていて、それが座席を少し上から照らす様子は素敵な感じ。
ところが。
ここに実際座って対角線上の人に目を向けると、ライトの脚が邪魔をする。
だから「えっとですね、あ、顔が」と言いながら首をちょいと傾けて、ライトの脚から顔を出すようにして、対角線上の人の顔を見るようにしなくてはならない。
対角線上に座った場合、視線の中央にライトの脚が入って来て、邪魔をするんです。
ここにこのライトを置くと決めたヤツ、出て来いや。
それで、ここに座ってみろや。
と、言いたい。
ホテルのラウンジで対角線上に座った相手の顔を見るために、首を曲げなくてはいけないようなライトを置くな。
仮にインテリアデザイナーだか、スタイリストだかが、なにも考えずにこのライトを決めたとしても、ホテルのスタッフたちもあっちこっちのテーブルで、客が首を曲げているのを毎日見ているんだから、気付けよ。
マズいと感じろ。
だったらそうお前がホテルに言ったらどうなんだって話ですが、席の電話予約をする場合、先方がしてくださることがほとんどなため、事前にそう言うチャンスがない。
それで利用した後で言おうといつも思うのですが、他のお客さんが待っていたり、スタッフたちが忙しそうにしていたりで、今度にしようということになってしまう。
そうして何年も経ってしまいました。
気付くことが出来ないホテルは、客が離れてしまいます。
ホテルが販売しているのは、空間やサービスなどの形のないもの。
満足して貰えたかどうかがわかりにくい。
だから客がどう感じているかに敏感にならないと。
文庫「総選挙ホテル」の舞台であるホテルは傾きかけています。
気付くことが出来なかったんです。
仕事場から30秒の距離にあるホテルには、ずっと存在していて欲しい。
だから客の思いに敏感であって欲しいのですが。