帯が新しくなりました
- 2022年08月11日
小説「残された人が編む物語」の帯が新しいものになりました。
それがこちらです。
帯というものをご存じでしょうか?
本の装幀の下部に巻き付いている紙のことです。
この帯は担当編集者が魂を込めて作ります。
書店でぶらぶら探索している人に「この本はこういう本です。だから手に取って」と訴える必要があります。
帯には、その本がどういうものかを知らせる役割を担っています。
限られたスペースなので、短い言葉で、瞬時に心に刺さるキャッチコピーを、考えなくてはいけません。
こうだろうか、いや、こうした方が・・・などと悩んで迷って、時間を掛けて作っています。
帯は編集者の渾身の作品なのです。
作家になってからこうした実情を知り、以降、書店で棚に並ぶ本を眺める時の姿勢が変わりました。
どの帯にも各編集者たちの熱い思いが滾っていると知ってからは、それまで以上に真剣に、その言葉を味わうようになりました。
そしてPOPも作って頂きました。
それがこちらです。
書店で「ここにあなたにお勧めの本がありますよ」とお知らせするためのPOPです。
こういうPOPがあると目が留まり易くなるので、こうした販促グッズを、出版社さんで用意して貰えるのは有り難いです。
靴店で働いていた頃、店内のディスプレイで、売上が大きく変わるのを目の当たりにしていました。
ただずらっと並べているだけだと、人はそれらをさっと見ていくだけ。
滞店時間も短い。
そこで店内の数ヵ所に、ディスプレイする場所を設ける。
周囲と少し空間を開けて、そこに1、2足だけを置き、お揃いのバッグや、色が合うスカーフなどを使って飾る。
それだけで人はそれに目を留めるようになり、同時に足を止めるようになります。
そこに飾った靴の売上は確実に伸びました。
それが3年前のデザインで、在庫をなんとかしたいからといった、店側の裏事情があったとしてもお客さんには関係なし。
出合った日が運命の日なのです。
「残された人が編む物語」は書店での運命の出合いを待っています。