将棋

  • 2023年06月12日

20歳で7冠となった将棋界のスーパースター藤井さん。
将棋がモチーフになっている小説「僕は金(きん)になる」を執筆する際、教室に通ったり、棋士に話を聞いたりしました。
様々なことを勉強したつもりですが、難しさと奥深さを理解するのが精一杯でした。

対局中の棋士たちは他者から見れば「静」ですが、その脳はフル回転中。
頭の中は「動」。
考えまくって、先を読みまくって、次の一手を探し続ける。
一局終わった時には、脳は疲労でぐったりしているらしい。

疲れが早く取れるよう落ち着ける環境を、用意してあげて欲しいと思うのですが、そうはいかないみたい。
対局のために海外に行ったり、対局前夜にはパーティーのようなものに出席したり、対局直後だけでなく、翌日にも記者会見に応じたりしなくてはいけない模様。
お疲れ様です。

天才を引っ張り出して、将棋の普及に結び付けようとする気持ちはよく分かります。
私が広報担当者だったら、藤井さんを前面に出して、パブリシティ効果を最大限にしようと企むでしょう。

でも天才も人間。
1人に将棋界を背負わせてしまうのは酷です。
過度に騒がず、静かに見守ってあげたいものです。

将棋の初心者教室に通っていた頃のこと。
仲間と毎日ように対局して腕を磨くのが勉強だと棋士が言いました。
「将棋ソフトと対局はしないのですか?」と尋ねると、「ソフトだとハンディを最大にしても勝つので、面白くないし勉強にならない」と答えました。

相手が弱いと面白くないのか。
私はソフトと対局して、ごくごく稀にソフトが負けてくれると、嬉しくなって踊ったりしていましたが。

それからソフトも大分改良されて、強くなっているようなので、今ではソフトと対局して面白く感じる棋士もいるのかも。

8冠を藤井さんが取るのか、それともそれを阻止する棋士が現れるのか、将棋界から目を離せませんね。

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