猛暑に
- 2023年07月24日
気温37度の日の昼過ぎに駅へ向かう。
シーン。
としている。
当たり前。
こんな暑い日に出歩くのは、よっぽどの用事がある人のみ。
誰も歩いていない。
日傘を差していても陽射しが強過ぎて、眉間に皺が。
まさに苦行レベル。
我が家から駅までの間には、いくつかの小さな公園があり、普段なら子どもたちの声が辺り一帯に響いているのですが、それがない。
これだけ暑いと熱中症になる危険性があるので、外では遊ばないのでしょう。
そういえばと気が付きました。
去年の夏は蝉が喧しいほど鳴いていたのに、今年はまだ聞こえてきません。
「こんだけ暑いと鳴くのはちょっと無理なんで」と蝉たちが鳴くのを止めているのでしょうか。
子どもたちも蝉もいない街はとにかく静か。
世界に私1人だけのような感じさえしてきます。
しばらく歩いていると、向かいから七十代ぐらいの男性が。
キャップを被り首にはタオル。
Tシャツに短パン姿で、足元にはスニーカー。
両腕を小さく畳んで、それを力強く動かしている上に、そこそこのスピードで足を運ぶ様子から、彼がウオーキングをしていると推測しました。
今?
今日のこの時間じゃなきゃダメなの? と私は問いたくなりましたが、恐らく彼の家族も、同じ問いを投げかけたことでしょう。
それでも彼が歩いているということは、家族や周囲の人たちの心配は、彼の耳には届かなかったのでしょうか。
それ、身体に悪いと思います。
彼とすれ違う。
スッハスッハと、規則正しい呼吸の音が聞こえてきました。
なにかの競技のシニア大会に出場するというような、理由が欲しいところです。
駅に到着すると、普段よりかなり少ないながらも人を発見。
ホームには高校生らしき男性4人組が、蹲踞の格好で座り込み、携帯型扇風機を自分の顔に当てながらぐったりしていました。
ウオーキング男性よりも、彼らの方に親近感を覚えました。