お弁当を

  • 2023年08月31日

基本的に1日3食自炊です。
でも時々そうじゃない日も。

先週は打ち合わせが終わったのが正午頃。
自宅の最寄り駅に着いたのは午後1時前でした。
こんな時には駅前のスーパーへ。

店に入ると弁当売り場を目指して直進します。
以前この店を昼時に訪れた時は、弁当売り場がごった返していたので、戦闘モードに火を点けながら向かったら・・・閑散としていました。
暑いので昼時に買いに来る人が、少なくなっているのでしょうか。

以前は客と客の隙間から置いてある弁当を覗き見て、どれにするかを決めるといった状態でした。
そしてこれにしようと決めると、客と客の隙間に腕を差し込むタイミングを計ります。
大縄跳びの中に入るタイミングを、探している時のような感覚。
今だと思う瞬間に腕を差し込み、目当ての弁当を摑むと持ち上げていく。
持ち上げていくスピードは速くても遅くてダメ。
前にいる客が、後ろの私が弁当を持ち出そうとしているぞと理解し、身構えるだけの時間を与えてあげなければならない。
弁当を前の客の頭より高く持ち上げてから、後ろに引く。

こんな風にして弁当をゲットしたものでしたが、この日は客が少ないため、ゆっくりと品定め。
お腹がとても空いていてトンカツ弁当を選択。
自宅に戻りガツガツ食べる。
朝練終わりの男子高校生かっていうぐらいに。

文庫版が発売されたばかりの「たそがれダンサーズ」には、登場人物の1人が、やはりガツガツと弁当を食べるシーンがあります。

私は無自覚なのですが、作品の中に食べるシーンが割と多いと、編集者から指摘を受けたことがあります。
どんなメニューを選ぶのか、誰と、どう食べるのかというのは、その人物の日常を描く中で、重要なものであると考えているせいかもしれません。

「たそがれダンサーズ」には、仲間とラーメン店で食事をするシーンもあります。
社交ダンスのレッスンを終えた後だから、オッサンたちも食欲がモリモリ。
ラーメンだけじゃなくビールや餃子まで、つい。
でもそこはオッサンたち。
それぞれが持病の薬をテーブルに出して、飲み忘れをしないようにしています。

人生経験も年齢も、環境も違うオッサンたちが、仲間と「お疲れさん」と言い合いながら食べるラーメンの味は格別で、そこで過ごす時間がとても大切なものになっていく・・・そんなシーンにしたいと思って描きました。

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