ピッチクロック
- 2024年04月22日
ピッチクロックなる制度をご存じでしょうか?
MLBで昨年から採用された新ルールで、ピッチャーと打者に時間制限を求めるものです。
ピッチャーはボールを受け取ってから、塁に走者がいない場合は15秒、走者がいる場合は18秒以内に投球動作に入らなくてはいけなくて、違反すると1ボールになってしまう。
打者の方は制限時間内の8秒前までに打席に入り、打つ準備を完了していなくてはいけなくて、違反すると1ストライクになってしまうというもの。
去年初めて見た時は慌ただしいことこの上なくて、試合を観るというより、中継画面の隅に出てくる残り時間の数字を凝視するだけに。
アニメ「巨人の星」では30分の放映時間内に、1球も投げずに終わるなんて回もあったと記憶しています。
それぞれのキャラの心情を描写したり、過去のシーンを出したりしているうちに、気が付けば1球も投げてないのに、放映時間が終わり続きは来週という流れに。
それでも特に不満はありませんでした。
このアニメの熱心な視聴者ではなかった私でも、野球というのは、こういうスピードで進んで行くものといった認識に。
だからなのかMLBで始まった新ルールの野球は、それまでとは違うスポーツを見ているよう。
とにかくさっさと進んで行く。
ピッチャーがキャッチャーの要求に対して首を左右に振って・・・なんて遣り取りをドキドキしながら観る、なんてことはもう過去の話。
迷ったり、悩んだり、意見の違いを擦り合わせたり、なんてことをしている時間はないので、とにかく投げなきゃといった感じ。
なんだかピッチャーが可哀想。
ピッチャーの故障者が増えているのは、これが原因だと選手会は問題提起をしている模様。
原因をきちんと調べて、選手への負担を軽くしてあげて欲しいもんです。
そもそもこうした制度は、試合時間の短縮を目指して始まったという。
まぁ、確かに3時間を超えるスポーツは、他にはあまりないかも。
だったら9回ではなく7回までにするとか、そういうアイデアは出なかったのでしょうか。
選手に負担を強いるルールの改定は、いかがなものかと思ってしまいます。