友人のA子が自宅で鍋パーティーを開くというので、参加することに。
手土産持参でA子の家に行ってみたら・・・キムチ鍋でした。
フツーの鍋だと思っていた私。
辛いものがあまり得意ではないので、来なきゃよかったと後悔が胸をよぎりましたが、ひとまず食べてみる。
辛い辛い。
むせるほどの辛さ。
他の参加者たちはフツーに食べているので、辛さに参っているのは私だけかと思っていたら・・・A子が席を立った途端、鍋に野菜をたくさん投入して、味を薄めようとする参加者たち。
皆も辛過ぎると思っていたようです。
豆腐や野菜の水分で薄めたものの、辛さは薄まりませんでした。
辛くてはあっても食い意地が張っている私たちは、食べ続けました。
休み休みではありましたが。
身体が熱くなった参加者たちは着ている服を一枚、また一枚と脱いでいく。
そうしてハフハフ言いながら、シメの雑炊まで完走しました。
小説「地獄の底で見たものは」には、主人公の由美が同僚らと火鍋を食べるシーンがあります。
ずっと専業主婦だった由美は、色々あって通販会社のコールセンターで働くようになります。
53歳で一人暮らしをすることになったのです。
仕事帰りに同僚らと居酒屋で、食事とお酒を楽しむ日が来るとは、由美は全く想像していませんでした。
これからの人生を悲観していた由美ですが、周りに助けられながら、自分の居場所を見つけていきます。
同僚らと火鍋をつつき、辛いと言い合いながら楽しい時を過ごす由美。
新たに手にした幸せに気付く場面です。
今、通っている美容室に満足していますか?
美容室の数はなんと、コンビニの約5倍あるという。
新聞記事によれば、この10年間で4万店近く増えたらしい。
人口が減っていることを考えれば、この増え方は凄いですよね。
私はもう何年も自分で髪をカットしているので無頓着でしたが、そう言われてみれば、我が街にもたくさんの美容室がありました。
以前住んでいた街で、1度だけ行ったことがある美容室での話。
ネットで自宅から近い美容室を探して予約。
ドアを開けると・・・3人のスタッフが一斉に立ち上がり「いらっしゃいませ」と言う。
私が名乗る前に、「〇〇様ですね」と言われる。
「は、はい」とちょっとビビりながら頷く。
施術椅子が3つの小さな店に、私の他に客はいない。
勧められた施術椅子に私が座ると、3人に取り囲まれる。
圧に負けそうになりながらストレートパーマを依頼。
すると3人のうち2人が施術を開始。
残りの1人は背後の椅子に腰かけ、スタッフの動きを監視し始めました。
これがこの店のスタイルのようです。
ストレートパーマをかけたことがある人ならご存じでしょうが、髪をとにかく引っ張って、真っ直ぐにする施術が延々と続きます。
つまりかなり痛いのです。
しかも2人がかり。
痛みが2倍。
これに3人が自分に集中しているという圧も加わる。
耐えること3時間。
やっと終了。
この間、客は一人も来ず。
美容室の先行きを勝手に心配しました。
この美容室にはその後行くことはなく、1回きりのご縁でした。
7、8年ぶりに以前住んでいた街を訪れました。
すっかり店も変わったなぁなんて思いながら歩いていると・・・あの美容室が。
潰れているだろうとの予想に反して、商売を続けていました。
倒産する美容室が増加しているという中で、頑張っていたようです。
本当は別の収入があり、美容室は趣味でやっているとか、そんな理由が隠れていたりして。
12月2日以降、健康保険証は新たに発行されなくなりました。
多くの反対意見があるにも関わらず。
私は渋々マイナカードに保険証を紐づけました。
が、マイナ保険証にして良かったなと思ったことは、これまで一度もありません。
まず、月に1回で良かった保険証の提示が毎回になり、作業としては増えています。
更にお上(おかみ)が言っている「より良い医療が受けられる」とは感じられないのです。
医師や薬剤師がこれまでの患者の医療や処方薬のデータを、確認出来るのがいい点だと、お上は必死にアピールしていますが、そんなことはない。
私は珍しい病気に掛かったことがあります。
その病気と今回の症状は関係なさそうだと思えても、医師はそうは考えないかもしれないので、問診票の既往歴の欄に一応記入します。
すると医師は大抵食いついてきます。
「珍しいなぁ」
「どういう経緯で判明したんですか?」
「どういう検査をしたんですか?」
「どこの病院で?」
などと聞いてくる。
中には「これはどういう病気ですか?」と、病気そのものについての説明を求めてくる医師さえいる。
医師に病気を解説している私ってなんだろうと、毎回思う。
こういったことは私が問診票に書くから。
医師が私の過去のデータを取り出して、質問しているのではない。
試しに問診票に書かなかったら、医師からはなにも聞かれませんでした。
つまり「よりよい医療」は自ら問診票に書けば受けられますが、マイナ保険証をもっているだけでは受けられないのです。
これが私の実感です。
窓掃除、どうしていますか?
角部屋の我が家は無駄に窓が多く、汚れは気にしないというフリをし続けるのは、ちと辛い。
以前、重い腰を上げて窓掃除をした時のこと。
雑な性格故、雑な掃除を終えて、ふうっと一息。
よく頑張ったな、なんて自分を褒めながら一服していたら、視線を感じる。
しかも凄く近いところから。
左肩に目を向けたらカメムシが。
最悪。
悲鳴を上げながら払い落とし、外に追い出しました。
驚きと恐怖で、しばらく心臓のバクバクが止まりませんでした。
これがトラウマとなり、それまで以上に窓掃除が億劫に。
そこで今年。
プロに頼んでみることに。
安くはない。
でもとにかく一度トライしてみようと決心。
マンションの管理会社を通して依頼したところ、1ヵ月先になるという。
依頼者が多くて混んでいるとのこと。
そして待ちに待った窓掃除の日。
やって来たのは、いまどき風の若い娘さん。
エアコンのクリーニングでは、いつもオッチャンが来るので、てっきり窓掃除もオッチャンがするのかと思っていましたが違いました。
彼女は窓の状態をチェックすると、すぐに作業開始。
ベランダに出て外側の窓を拭いたり、外した網戸を洗ったりするので、ダウンを着たままでの作業。
結構過酷な仕事です。
黙々と作業すること3時間半。
彼女から仕上がりをチェックして欲しいと言われて、見たら・・・「うわぁ。ピカピカね」と思わず感動の声が。
もう本当にピッカピカ。
窓ってこんなに透明だったんだと気付く。
今までの私の窓掃除とレベルが違い過ぎて、笑ってしまうほど。
鳥が窓だと気付かず、ぶつかるんじゃないかってぐらいのクリアな状態。
網戸も綺麗になっているし、サッシの隙間もツルツルに。
土埃なのかなんなのか不明ですが、真っ黒だった隙間がすっかりきれいになっている。
汚れが取れたため、窓の開閉も実にスムーズ。
出来栄えに大満足した私が「頼んで良かったわ」と言うと、彼女は静かに微笑みました。
その微笑みのうちには「プロですから」といった自負が入っているように感じられ、カッケーと思いました。
そして誓う。
もう私は窓掃除は自分ではしない。
プロに頼むことにします。