鍋
- 2024年12月16日
友人のA子が自宅で鍋パーティーを開くというので、参加することに。
手土産持参でA子の家に行ってみたら・・・キムチ鍋でした。
フツーの鍋だと思っていた私。
辛いものがあまり得意ではないので、来なきゃよかったと後悔が胸をよぎりましたが、ひとまず食べてみる。
辛い辛い。
むせるほどの辛さ。
他の参加者たちはフツーに食べているので、辛さに参っているのは私だけかと思っていたら・・・A子が席を立った途端、鍋に野菜をたくさん投入して、味を薄めようとする参加者たち。
皆も辛過ぎると思っていたようです。
豆腐や野菜の水分で薄めたものの、辛さは薄まりませんでした。
辛くてはあっても食い意地が張っている私たちは、食べ続けました。
休み休みではありましたが。
身体が熱くなった参加者たちは着ている服を一枚、また一枚と脱いでいく。
そうしてハフハフ言いながら、シメの雑炊まで完走しました。
小説「地獄の底で見たものは」には、主人公の由美が同僚らと火鍋を食べるシーンがあります。
ずっと専業主婦だった由美は、色々あって通販会社のコールセンターで働くようになります。
53歳で一人暮らしをすることになったのです。
仕事帰りに同僚らと居酒屋で、食事とお酒を楽しむ日が来るとは、由美は全く想像していませんでした。
これからの人生を悲観していた由美ですが、周りに助けられながら、自分の居場所を見つけていきます。
同僚らと火鍋をつつき、辛いと言い合いながら楽しい時を過ごす由美。
新たに手にした幸せに気付く場面です。