私立中学

  • 2025年02月13日

少子化であっても、私立中学の生徒数は増えているという。
かく言う私も私立中学を受験しました。

小学生時代の私は、勉強が出来る方ではありませんでした。
家もどちらかというと貧しい方だったので、どうして私立中学を受験することになったのか・・・よく分かりません。

通っていた塾では、成績によってクラス分けがされていました。
私は一軍には入れず、二軍のクラス。

なのに、希望していた学校の偏差値は高く、フツーなら無理だと諦めるところ。
が、我が家はちょっと変わっていまして、もしかしたら問題の読みが当たって、受かるってまぐれもあるんじゃないか、という怖いほどのポジティブ思考。

冷静な塾の講師は「もう少し確実なところを受けておいては?」というアドバイスをしてくるのですが、母親は「でも、もしかしたらってこと、ありますよね」と運に頼る宣言をして押し返す。

結局、塾の他に家庭教師を依頼することに。
一人目の家庭教師は男子大学生。
とても優しく教えてくれます。
イメージでいうと、私が困っていると、それじゃ一緒にやってみようと、まずは柔軟体操から丁寧に教えてくれるような感じ。

残念ながら成績は上がらず、受験日は近づいてくる。
さすがに焦った母親が男子大学生にはやめて貰い、家庭教師の派遣会社に依頼。

そしてやって来たのが、経験豊富な女性の家庭教師でした。
この人が凄かった。

柔軟体操をしている時間はないらしく、どんどんボールを投げてくる。
戸惑っている私に、とにかくバットを振れと言うようなタイプ。

無我夢中でバットを振っているうちに、どんどん成績が上がっていく。
母親は喜び、先生に出すケーキのグレードがどんどんアップしていきました。
気が付けばなんとかギリギリ合格出来るかも、といったところまで到達。
そしてツキもあり、第一志望の学校に合格することが出来ました。
あの家庭教師と出会っていなかったら、絶対に合格していなかったでしょう。

入学すると・・・ギリギリで合格しているので、授業についていくのが大変に。
卒業するまで成績は底辺を這う状態になりました。
無理して入学すると後々大変になる、というお話でした。

ごみ

  • 2025年02月10日

ごみの戸別収集件数が増えていると、新聞に書かれていました。
集合住宅にしか住んだことがないもので、世の中がそのようになっていたことに、全く気付きませんでした。

戸建ての場合は共用の集積所に出すようで、それは自治会が管理しているというのも、この新聞記事で知りました。

自治会が高齢化によって維持が難しくなったことが、戸別収集が増えている原因の一つのようです。

ごみを出す住民は集積所まで運ぶよりも、自宅前でOKの方が楽でしょうが、そうなると収集の担当者は、より大変になっていることでしょう。

私は集合住宅に住んでいるので、ごみはマンションの1階にある集積所に出しています。
小屋のようになっている集積所で、24時間いつでも出していいので、とても助かっています。

引っ越し先を検討していた時、検索の絞り込みでは、必ず24時間ごみ出し可のところをにチェックを入れていました。
それぐらいこの制度は私にとって必須。

このごみ集積所の前には、粗大ごみを出すスペースがあります。
事前に区の粗大ごみ収集センターに予約を入れた住人が、必要とされる金額分の処理券を貼付して、そこに出すルールになっています。
で、この粗大ごみを見るのが結構楽しい。

カビだらけのマットレスや年季物のコタツ、掃除機、座卓、物干し竿などなど。
こうした物を見て、捨てた住民の生活を想像するのが楽しいのです。

先週は食器棚が出されていました。
ガラス戸にはシールが数枚貼られています。
ピカチュウが好きなお子さんか、お孫さんがいるのでしょうか。

そして昨日はクリアボックスが十個ほど。
セーター、Tシャツなどと手書きされたシールが、それぞれの扉に貼られていました。
何の気なしにそのシールを見てみたら・・・Tシャツと書かれた箱が7個ぐらいある。
Tシャツが好きな人のようです。
中には靴下と書かれた字を二重線で消して、Tシャツとしている物も。
Tシャツの収納に苦労している方とお見受けしました。

こんな風に粗大ごみを見て、それを捨てた人の生活を勝手に想像するのが好きです。
悪趣味でしょうか。

昼食

  • 2025年02月06日

昼食は12時に摂ることにしています。
アラームを設定しておき、それが鳴ったら仕事の途中であっても昼食にします。
切りのいいところで食事にする、という人もいらっしゃるでしょうが、「仕事に切りのいいところなどない」というのが私の持論なので、時間通りにランチタイムにします。

昼食は作り置きしてあるものを食べるので、レンジで温めるだけで調理はしません。
だから5分ほどで準備完了。

昼食時にはテレビを観ます。
土日はスポーツ中継が結構あるので、マラソン、卓球、バレーボールなどの試合を観ながらのランチ。

マラソンでは熱い戦いが行われていても、粛々と昼食を摂ることが出来るのですが、卓球やバレーボールなどは見入ってしまい、食事がストップすることも。

試合の1セットが終わり、我に返れば、食事がすっかり冷めていた、なんてことも。
そこでセット間の合間に、冷めた食事を掻き込んだりしています。

A子から連絡があったのは去年の秋。
久しぶりに2人で食事をすることに。
その際にA子は、仕事を辞めようかと迷っていると言い出しました。

仕事のこと、家族のこと、年金のこと・・・様々な話を(正確には愚痴を)聞きました。
私の意見など求めていないでしょうから、ただひたすら相槌を打っていました。

テーブルにデザートが置かれる頃になって、A子が言いました。
「それにさぁ、お昼休憩の時にMLB中継を観られないんだよ、うちは」と、物凄く不満そうに。

ん?
もしかして、これまでの話はすべて後付けの文句で、本当の原因はこれなのでは? と疑う。

なんでも社員たちは休憩室で昼食を摂るのだけれど、そこにあるテレビのチャンネル決定権は、女性専務が握っているのだという。
そしてこの専務はMLBにも、この星の宝、大谷翔平選手にも興味がなく、情報番組を選択するらしい。

MLBを観ましょうよ、観ませんか、観たいんですけど・・・と言えばいいじゃんと私が提案すると、そういうことをさせない雰囲気をもっている人なのだと、A子は答えました。
MLBを観られないことが退職理由の一つになるとは、専務は夢にも思っていないことでしょう。

結局、A子は決断を先延ばしにしました。
退職はせず、件の会社で働いています。

が、来月にはMLBで今年のシーズンが始まります。
A子の不満がまた爆発するのではないかと、心配しています。

職業

  • 2025年02月03日

子どもの頃になりたかった職業はなんですか?
今、その職業に就いていますか?

大人向けの職業体験が出来るツアーがあるというのを、新聞記事で知りました。
数時間から丸一日までの様々なツアーが用意されていて、実際にプロが働いている現場を、見学出来たりするという。
大人版のキッザニアみたいなものでしょうか。

テレビ番組の企画で、社長が別の会社の社長のカバン持ちとなって、丸一日仕事ぶりを見学させて貰うというのを見たことがあります。
カバン持ちとなった社長が、他社の社長業を間近に見て、驚いたり、感心したりする様が映し出され、それを見ているこっちも面白いのです。

ツアーにもテレビ番組にも、それまでの仕事に対する考えが、大きく変わるきっかけがありそうですね。
どの仕事にも苦労があって、それを克服するための工夫があって、誇りがあって、喜びがある。
そうしたすべてを学べるのは、貴重な機会になるに違いありません。

フリーライターをしていた頃、とても流行っているイタリアンレストランに取材に行きました。
オーナーシェフはまだ二十代。
予約が出来ないランチタイムには、行列が出来るほどの人気ぶり。

そのオーナーに、どんな時に喜びを感じますかと質問しました。
これは、編集者から渡される質問リストに毎回入っているもので、必ず聞いてこいと言われるので、この時も尋ねたのです。

こうした問いに対する回答は「お客さんが美味しいと言って喜んでいるのを見た時」とか、「笑顔を見た時」といったものがほとんど。
返ってくる答えが分かっている中で出す質問なので、こっちは儀式のような感覚。
頭の中では次の質問を用意している状態です。

そのイタリアンレストランのオーナーは答えました。
「レジをしめて、売上の金を数えた時に喜びを感じるね」と。
おっと。
ここまでの正直者に取材したことはなかったぜ。
思わずメモ帳からオーナーに視線を移すと、彼はニヤリとしていました。

どこに喜びを感じてもOK。
動機はどんなものでもOK。
働くということは奥深い世界なのです。


Copyright© 2011-2025 Nozomi Katsura All rights reserved. No reproduction and republication without written permission.

error: Content is protected !!
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.