新聞のお悩み相談コーナーに、英会話レッスンで話すネタがないという悩みが寄せられていました。
分かる。
とても分かる。
遥か昔、ドイツ語の個人レッスンを受けていた時期があります。
レッスンは週に一度。
「先週の週末はなにをしていましたか?」とドイツ語で聞かれる。
先生は別に私の私生活に興味があって、聞いている訳じゃない。
ドイツ語でどう話すかを試しているだけ。
だからどう答えたっていのですが、テキトーに答えると深掘りされるような質問が続き、困ってしまうといった経験が何度も。
例えば「映画を観に行きました」と答えると、なにを観ましたかとか、どこでとか、誰ととか、どんどん質問が飛んでくる。
更にその映画の粗筋を教えてくださいみたいな、難しいことまで言われてしまう。
実際には映画を観に行ってない私は困ってしまい「寝てしまったので覚えていません」と答えたりしていました。

毎週毎週楽しい予定が、詰まっているような生活をしていないのです。
相談者のように私もネタがなかった。
私の場合はフィクションを語るか、過去の出来事をまるで先週のことのように話すかのどちらかで、対応していました。
これ、語学レッスン生あるあるですね。
そのドイツ語の先生は、日本の大学に留学中の人でした。
母国語のドイツ語の他、英語、フランス語、日本語が出来て、今は韓国語に挑戦していると、さらっと言っていました。
語学が堪能な彼に将来はなにをしたいのかと聞いたら、「玉の輿に乗りたい」と答えました。
私は頑張れと言うしかありませんでした。
その後彼が引越しをすることになり、個人レッスンは終了。
それから数十年。
彼は夢を叶えたのか。
急に彼の今を知りたくなりました。
ネットを使って調べてみるか・・・いや、どうしたかなぁと思う今の感じが、私は好きかも。
ということで、このままにしておこうと思います。
寝た状態で身体を洗えるシャワーが開発されたという。
新聞に紹介されていました。
お湯を身体に吹き付けた後ですぐに吸引することで、布団やシーツなどを濡らさないと、記事には書いてある。
ここで想像力の限界にぶち当たる。
身体だけにお湯を吹き付けるというのは難しそうなので、どうしたって周りの布団やシーツは、濡れてしまうような・・・。
すぐに吸引というのも、身体ならイケるかもしれないとは思うものの、一度濡れてしまった布団から吸引するのって、結構大変なような気が。
記事はとても小さく、詳細が書かれていないので、どういった工夫が施されているのかが分からない。
なんともどかしいことか。
まぁ、実際利用する時には、濡れないとは言われていても、寝具をビニールなどで覆ったりしそうなので、深く考えなくてもいいのかも。

別売りのノズルを取り付ければ髪も洗えるという。
ここでまた想像力の限界に。
髪は一度濡れると、乾くまでにそこそこ時間がかかるのですが、すぐに吸引すれば寝具は濡れない?
どんだけ凄い吸引力なの?
風を送ることで乾かすドライヤーよりも、吸引の方がいいの?
分からないことが多過ぎる。
介護施設などでの利用を想定しているのだとか。
なるほど。
身体が不自由な人の入浴をサポートするのは結構大変なので、寝たままで行えるのはいいですね。
以前執筆の下準備のために、寝具を色々と調べていた時期がありました。
設定した時間にベッドが左右に動き、寝ている人を自動で寝返りをさせる商品を知り、感動したことを覚えています。
介護施設のスタッフや、家族を介護している人は、要介護者が床ずれをおこさないよう定期的に体位を変える必要があるのですが、これは大変な作業。
それを自動的にやってくれるベッドがあれば、どれだけ助かるか。
色々な立場の人の困ったことを解決しようとする開発者がいて、会社があるんですね。
ケトルを買い替えることにしました。
長年愛用していたケトルは、数年前に蓋が壊れました。
レバー部分を押しても蓋が開かない。
だから箸の先を差し入れて、持ち上げるというテクを習得。
このような状態で使い続けてきたのですが、もういい加減寿命だと諦めて、新しい物を購入しようと決意。
私は一年中湯たんぽを使っているので、中に入れる湯を沸かす必要が。
ブーツ型と長方形の2種類の湯たんぽに必要な湯は、240ミリリットル。
温度は80度。
ケトルは小さかったので、毎回3回沸かしていました。
これを1日に4回実施。
メンドー臭がりな私が毎日よくやっていると、我ながら感心してしまいます。
ネットで調べてみたら、240ミリリットルの容量をもつケトルはありませんでした。
小さいものばかり。
一度の湯沸かしで、すべての湯たんぽに湯を入れたいと思っていたので、ターゲットを電気ポットに変更。
3リットルの容量があり、80度の温度設定が出来る物を探しました。
予算内で80度は勿論、他に3種類の温度設定が出来るというものを購入。

翌日届いた段ボール箱を開けて取説を読み始めると・・・80度になるまでに、5時間半掛かると書いてあった。
はぁ?
大きな声が出る。
どうやらスイッチを入れると、まずは100度を目指すらしい。
所用時間は30分。
で、100度になった後で保温状態に入る。
けれど自ら冷やすようなことはせず、温度が冷めていくのを自然に任せる。
それに5時間半掛かる。
そして設定した保温温度に下がったら、その温度を維持するよう保温し続けるということのよう。
そんなこと、メーカーの公式サイトにも、家電量販店の商品詳細ページにも書いてなかった。
80度の湯が欲しい人はそんなに待てません。
80度に設定したなら、その温度に上がった瞬間に保温状態に入ればいいんじゃね? と素人の私は思う。
ケトルではそれが出来たのに、電気ポットでは出来ないのはどうしてだ?
訳が分からない。
思っていたのと違ったと返品しようか。
散々迷ったのですが・・・私の読解力が低過ぎて取説を曲解していて、本当は80度にすぐになるかもしれない・・・と、ポジティブなんだか、現実逃避なんだか分からない思考を辿り、まずは使ってみることに。
30分ほどで100度になったことを知らせるブザーが鳴る。
モニター画面には100度と表示。
30分後にモニター画面をチェックすると、今度は98度。
更に30分後に見たら92度になっていました。
この調子ならやはり80度になるには5時間半待たなくてはいけない感じ。
やれやれ。
本当は80度の湯が欲しいのですが、待てないので92度の湯を湯たんぽに。
一度にすべての湯たんぽに湯を入れられるのは、やはり便利。
何故80度にこだわるかといえば、湯たんぽの取説に、80度の湯を入れてくれと書いてあったから。
温度が高過ぎると、劣化スピードが速くなるらしいのです。
どうしたものか。
今も悩んでいて結論は出せていないのですが、取り敢えず電気ポットで出来た90度ぐらいの湯を、湯たんぽに入れています。
午前9時頃、とあるターミナル駅で下車しました。
ラッシュアワーは終わっているので、大混雑ではありませんでしたが、大きな駅なのでかなりの人がいます。
改札口へ向けてホームを歩いていると、ロボットが。
働いているんだか、さぼっているんだか分からないぐらいの、微妙な動きをしています。
超スローであっちへ行ったり、こっちに行ったり。
私の前を歩いていた女性の2人組が、そのロボットに気付きました。
2人とも60代ぐらいでしょうか。
左の女性が隣の女性に教えます。「あれ、警備してくれてるんだって」
右の女性は「警備?」と確認した後で、「犯人と戦えそうなほど、運動神経が良さそうには見えないけど」とコメント。
これに対して左の女性が言う。「いざとなったら、なにか飛び道具を出すのかもよ」と。
右の女性。「あんなにゆっくり歩いているんだったら、ついでに掃除をしてくれたらいいのに。床を掃けるでしょ」
左の女性。「あなた、開発したら? 億万長者になれるかもよ」
右の女性。「なったら鰻をご馳走してあげるわよ」
左の女性。「あら、有り難う」

女性たちの会話はベテラン漫才師のよう。
右の女性が更に提案する。「掃除をさせながら挨拶もさせるわ。おはようございますって言わせるの。ロボットで疲れないんだから、ずっと言ってられるでしょ」
すると左の女性も提案。「行ってらっしゃいも言わせて」
右の女性。「わかった。言わせる。歌も歌わせようかしら」
左の女性が尋ねる。「どんな歌よ?」
右の女性。「いろんなの。駅にはいろんな年代の人がいるから、いろんな曲がいいんじゃない?」
左の女性。「ここで流したらいい宣伝になるんだから、広告料を取れるかもよ」
右の女性の提案はまだまだ続く。「大事な予定も知らせようか?」
左の女性が聞く。「大事な予定って?」
右の女性。「今日のオリンピック競技はこれと、これで、何時から試合ですとか」
左の女性が「あぁ、そういうのね」と納得する。「それもいい宣伝になるんだから、広告料を取れるわよ」
と、このように2人の妄想はどんどん広がっていきました。
右の女性は発想力が豊か。
左の女性は広告料を取ることに熱心。
こういうフツーの人の会話の中に、色々なビジネスのヒントがありそうだなと、改めて感じました。
開発会社の皆様、彼女たちの提案を是非ご検討を。
