知人の自転車を借りることになりました。
知人の家から、少し離れた距離にある場所に行き、また帰ってこなくてはならない用事が発生しました。
電車では遠回りになり、タクシーというほどの距離ではありませんが、歩くのはちょっとしんどい。
と、いった状態だったからです。
知人の自転車に跨ると・・・サドルの位置が高い。
両足が、地面につきません。
おっとっとと言いながら、自転車を斜めにして、なんとか片足を地面につけ「サドルの位置、高っ」と感想を呟くと、知人は、じっと私を見つめ返すのみ。
もしかして、このサドルの位置で、フツーに乗ってる? と尋ねると、こっくりと頷きます。
気まずそうにしている知人の顔を見て、私たちが、ほぼ同じ身長だということに思い至り、そうか、私の足が短いのかと、気付くまで、少々時間がかかりました。

ちょっとの距離なので、これで行こうかとも思いましたが、いやいや、ここで見栄を張って、どうすると、自らに語りかけ、サドルの位置を下げることに。
可能な限りサドルを下げて、固定してから、再び跨ってみると、足が地面につき、真っ直ぐの状態で立つことができました。
「そんじゃ、行ってきます」と知人に声を掛け、自転車をこぎ出しました。
目的地につくまでの間、頭の中には、サドルの位置を十センチは下げたという現実が渦巻き、なかなか運転に集中できませんでした。
目的地につき、自転車を降りて、ふと、駐輪場を見回します。
乗ってきた自転車のサドルと、駐輪場の自転車のとで、高さを比較し始めたのは、自然の流れともいえるでしょう。
いつの間にやら、知人が異常に、足が長いという結論にもっていきそうだったので、その前に、ちゃんとほかの自転車のサドルの高さを知っておきたかったのです。
比較検討した結果?
私は足が短いという現実を、受け入れることにいたしました。
帰り道では、突き刺さってくる風が、やけに強く感じられましたっけ。
今日は、最近観た、DVDの中で、面白かったものをご紹介・・・。

「ハーブ&ドロシー」は、知り合いの編集者が、とても良かったと言っていたので、借りてみて、出会った作品。
観終わった後、とても幸せな気分になれるドキュメント映画でした。
ハーブとドロシーは、郵便局員と図書館司書の夫婦。
この夫婦が、素人ながら、ただ、「好き」とか「ステキ」という感覚だけを頼りに、現代アートを買い続け、30年経った時、小さな2人のアパートに山積みされた作品群は、世界屈指のコレクションになっていたといった、お伽噺ようなドキュメント映画です。
アートコレクションなんていうと、お金持ちの道楽か、成金の自己顕示欲の現れか、ぐらいだろうと思い込んでいましたが、こんな風に、「好き」の気持ちだけで、アートを楽しむ人たちもいるのだと知りました。
この老夫婦が、とってもチャーミングなんですね。
夫婦喧嘩も、味わいがあるんですよ。年期入っているし。
展覧会会場で、夫が若い女性と話をしているのを、妻が見て「私の夫と話している女は、誰なの?」というセリフがあるんですが、これが、なんともいいんですねぇ。
焼き餅っていうのも、いいもんだなと思えます。

次は「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」をご紹介。
上流階級に生まれた作家志望の女性が、白人家庭で働く黒人家政婦たちにインタビューをして、本にするという話がベース。
「差別」という大きなテーマのほかにも、たくさんの「幸せ」と「不幸せ」が描かれています。それらの多くは、時代が変わった現代と共通するもの。人が望むもの、なかなか手に入らないもの、自ら捨ててしまうもの――こうしたものは、普遍なんだなぁと、しみじみとしてしまいました。
強くて、それでもユーモアを忘れない女性たちが、なんとも魅力的に描かれています。
その日は、午後1時から午後2時まで、エレベーター点検があると、予告されていました。
午後3時半になったので、1階にあるダストルームまでゴミを捨てに行き、ついでに、ポストに投函をしに行こうと、ドアを開けると・・・エレベーターの扉には、「点検中」の札がかかっていました。
えっ? 1時間半も予定よりズレている?
まぁ、そんなこともあるか、と、すんなり納得できるほど、大人ではない私。
我が家は6階。
階段の上り下りは結構、キツい。
が、ゴミは後でもいいとしても、ポストへの投函は、先方に届く予定日のことを考えると、今、行っておきたい。
という望まない結論に辿り着き、ぶつぶつ文句を垂れながら、非常階段で1階へ。
ゴミを捨て、ポストに投函し、非常階段で6階へ。
取り組みが終わったばかりの力士のように、荒い息遣いで、部屋の鍵を開けていると、チンと明るい音がして、エレベーターのドアが開きました。
振り返ると、作業員が1人中にいて、腕を外に伸ばして、点検中の札を外そうとしていました。
なんちゅうタイミング。
今日はついてない、やれやれ、で、終わるかと思いきや・・・。

午後5時頃になり、玄関横にある、シューズラックの前で靴のお手入れをしていると、ウイーンと、エレベーターの動作音が微かに聞こえてきました。
ウイーン。
ウイーン。
ウイーン。
ん? ただのBGMとして、聞き流していましたが、なんか、おかしい。
メッチャ、エレベーターが動きまくっている――。
私が住んでいるマンションは、1フロアに1世帯しかなく、階数も多くはないので、そんなにエレベーターが、あぁ、忙しいというほど、動くことはないんですね。
1時間半前には、点検は終わっていたのだから、明らかに、このエレベーターの動作音はおかしい。
で、外に出て、エレベーターの扉を眺め、どうしたもんかと、しばし考えていると、ウイーンという音が聞こえてきました。
表示板に矢印が点灯し、エレベーターが1階から2階へ移動した模様。
しばらくすると、またウイーンという音がして、エレベーターは2階から3階へ。
そして、3階から4階へ。
うちのマンションは、玄関ドアの鍵と、エレベーターのスイッチが連動していて、住人であっても、ほかのフロアには行けないようになっています。
つまり、6階に住んでいる私が、4階に行きたくて、エレベーターの「4」のボタンを押したとしても、スイッチが入らないので、4階に行けないというつくり。
なので、このエレベーターの動きは、明らかに、ありえないってことなんですね。
なんだ、これ。
と、思っている間にも、エレベーターはどんどん近づいてきます。
そして、とうとう、我が6階に。
なんだかよくわからないのですが、恐怖のようなものを感じます。
チンと音がして、扉が開くと・・・作業員が二人。
中の階数表示板の前に屈んでいて、なにやら作業中。
私に気付くと、「あっ」と言い、「どうぞ」と中に誘ってきます。
「いえ、乗りたいのではありません。作業がずっと続いているようだったので。壊れてるんですか?」と尋ねると、作業員が「いえ。全然大丈夫です」と返答。
全然、大丈夫じゃないだろう、どう見ても。
作業員、増えてるし。
午後2時終了予定が、3時間もオーバーしてるんだし。
とは思いましたが、それ以上つっこめず、「そうですか」と言うにとどめるしかなく。
その後もウイーンは、続き、静かになったのは、午後9時頃でした。
翌日、エレベーターに乗ろうとした時、大丈夫だろうかと、一瞬足が止まってしまったのも、致し方ないと言えましょう。
ドキドキしながら、1階に下り、用事を済ませ、6階に無事に戻れた時には、拍手しそうになりました。
食器が嫌いなわけじゃないんです。
むしろ、どっちかというと好きかもしれないと思っています。
美術館や博物館へ、器の展覧会を見に行くほどですから。
が、しかし。
新生活を始める時、この機会に、素敵なのを揃えようなどと、考えてしまうんですね。
が、そうした新生活を始める頃は、なにかと忙しくしていて、ゆっくり探す時間を取れなかったりします。
はやく、食器を揃えなきゃと思っているうちに、時間ばかりが経っていきます。
その間も、生活はしなくちゃなりません。
当然、食器は必要。
なんでもいいとなれば、近所のスーパーに売っているものを買えば済むのですが、どうせ、ちゃんとしたのを揃えるというのに、急場しのぎで、スーパーで買ってしまえば、無駄になるなどと、考えてしまい、購入に踏み切れずにいました。
気が付けば、インスタントラーメンを、鍋から直接食べるはめに。
この話を聞いた友人が、気の毒がって、取り敢えず、使える物をと、いくつかの食器を持ってきてくれました。
友よ、ありがとう。
その時もらった食器、今でも現役で使っています。
やがて、日常生活に本当に困ってしまったので、ネットで見つけた、リーズナブルな食器セットを、えいやっと購入。
が、レンジにも、自動食洗機にも使用不可の代物でした。
ちゃんと調べずに、買った私が悪い。
ま、レンジの時は、今までの食器を使って、移し替えればいいか、と考えたのですが・・・そんなメンドーなこと、続きません。
昨日の残りを温めるためだけに、いちいち、入れ替えるなんて、そんなメンドーなこと、できますかいな、って思うようになるのに、1週間。
割れるわけじゃないんだろうからと、都合良く考えて、レンジ使用不可の食器を、レンジで堂々と使用するように。
レンジに入れてしまうようになれば、自動食洗機に入れるのに、躊躇いは生まれません。
このようにして、使用不可となっている食器を、レンジと自動食洗機で使い続けているうちに、細かいひび割れが入るように。
見て見ぬふりをしていたのですが、やがて、ちょっとの衝撃で、割れるようになってしまいました。
強度が落ちたのでしょうか。
セットで購入した食器でしたが、1枚、また1枚と、割れていきました。
枚数がどんどん減っていき、料理を作ったのに、盛り付ける皿が足りないという事態に陥りました。
やっと、やっと、重い腰を上げ、本気で、食器探しの旅に出ることに。ネット上ですが。
なにはともあれ、レンジと自動食洗機で使えるというのが、第一条件。
あれこれ探した結果、やっと、これならという物を発見。

有田焼だそうです。
器には蓋が付いていて、その蓋は、単独で小皿としても使えるというもの。
また、入れ子式に収納できるのも魅力的に思えました。
やっと、思い通りの食器を手に入れられたので、長く使っていきたいと思っています。