新刊の発売日が近付いてきました

  • 2023年11月27日

11月30日に発売予定の新刊「この会社、後継者不在につき」には、中小企業診断士が登場します。

この人、ひと癖も二癖もある。
出すアイデアが、とんでもないものばかり。

クライアントである社長は、そのアイデアがあまりに突飛過ぎて、この人は大丈夫なのかと不審に思うほど。
こんな人と契約していてはマズいのではないかと、不安にもなる。
でもよくよく考えてみたら・・・悪くないアイデアだったりする。

こんな中小企業診断士がいたら、私もぜひ契約したい。
以前、ホームページを大幅に変えようかという話が出た時のこと。
制作を依頼している担当者から、地方自治体や国などで、補助金などが貰える制度があるはずだから、調べてみたらと言われました。

そんなうまい話があるのかと思いながらも調べてみたら・・・ありました。
中小企業主がITを使って業務を拡大する際に、補助金を出すというものが。

ありがたやありがたや。
私はちっちゃなちっちゃな個人事業主。
制度の恩恵に与れるなら、与りたい。

どう申請すればいいのかと、詳細が書かれているページを熟読したら・・・補助金の支給には自治体が指定した中小企業診断士と、定期的な面談が必須で、この中小企業診断士と二人三脚で、売上を伸ばすよう努めなくてはいけないとかなんとか書かれていました。

するってぇと・・・私の担当になった中小企業診断士は、売れる小説のアドバイスをくれるってか?
そんな提案が出来る中小企業診断士が、この世に存在するのか?
もしそんな人がいたら、作家たちが列を作っているのでは?

恐らく、この制度は作家という特殊な業種を想定しては、作られていないのでしょう。
結局、この制度の利用は諦め、ホームページは予算内での小幅な変更になりました。

個性が強過ぎる中小企業診断士が活躍する「この会社、後継者不在につき」の発売まであと少し。
今しばらくお待ちくださいませ。

新刊が発売になります

  • 2023年11月23日

11月30日に新刊が発売になります。
タイトルは「この会社、後継者不在につき」です。
発売日は地区などによって前後しますので、書店で見つけられなかった場合は、書店員さんにお尋ねくださいね。

タイトルに「会社」や「後継者」が入っているので、お仕事小説と思われるかもしれません。
確かに「働く」ということがテーマの1つではありますが、それだけではありません。

年齢を考えると、そろそろ引退という文字を意識せざるを得ない状況になっている社長。
次の人をどう決めるのか、どう引き継ぐのか・・・悩みは尽きない。
そもそも本当は引退なんかしたくない。
だって、それは寂しいから。

そんな悩める人たちを描いた小説です。
ぜひ読んでみてください。

こちらは届いたばかり、出来たてほやほやの見本です。

とても素敵な装幀にして頂きました。
登場人物たちそれぞれの、愛すべき個性をも描いているイラストが素晴らしくて、お気に入りです。

中小企業庁のレポートによると、中小企業・小規模事業者の経営者のうち、2025年までに70歳を超える人は約245万人だそうです。
このうち約半数の127万人が、後継者未定なのだとか。
これは日本企業全体の3分の1にあたるといいます。
これって・・・ヤバいですよね。
日本の3分の1の会社が、後継者がいないために、会社を存続出来なくなるかもしれないってことですよ。
会社が廃業になれば、そこで働いていた人たちも仕事を失ってしまいます。
これによって、約22兆円のGDPが失われる可能性があるとの試算も。
これってつまり、経営者だけの問題ではないってこと。
日本の大問題なのです。

といったことを編集者に訴えてこの企画をプレゼンし、執筆に入りました。
勢い込んで書き始めたものの、どうもフィットしている感じがしない。
なんか違うなという気持ちが付き纏ってくる。
そして400字詰原稿用紙に換算すると、80枚ぐらい書いたところで、ようやく「うん。やっぱり違う」と判断してすべて破棄。
判断するまでに時間が掛かり過ぎますよね。
自分でももっと早く気づけよと思います。

で、登場人物、設定、ストーリーもすべて変えて、いちから書き始めました。
このため完成までに時間が掛かってしまいました。
でもこの変更は良かったのではないかと、自分では思っています。

エアコンのクリーニングを

  • 2023年11月20日

秋をとばして、一気に冬に突入した感じの日本。
お蔭で冬支度がバッタバタ。

布団を出して、寝具に入れる湯たんぽを出して、加湿器を出して、そうそう、いい加減夏に着た服をクリーニングに出さないと・・・などとあたふた。

そして窓掃除をしてから、結露防止のテープを窓に貼ろうと思っていたのですが、窓掃除はスキップしました。
去年も窓掃除をスキップした気がしますが、ま、オッケー。

こんな風にいろんなことが遅れがちになっていますが、エアコンのクリーニングだけは、早めに動きました。
10月に業者に電話をすると、大変混みあっておりましてと言われ、予約を取れたのは11月の半ばでした。
思わず、オペレーターさんに「儲かってますね」と言うと、10月に入ると年末の大掃除を計画する人が増えて、一気に注文が入るのだとか。

次回は9月に依頼しようか・・・と思ったりもするのですが、今年のように残暑が続くとなかなか依頼出来ない。

エアコンで冷房を行うと水分が機体に残り、それによってカビなどが生えやすいと、どこかで見聞きしました。
これを踏まえると、冷房はもう使わないと確信した時じゃないと、クリーニングの依頼は出来ないのです。

確信出来るのは10月に入ってからになり、そうなると予約が取れるのは、11月中旬という流れに。
どうやら今後もエアコンのクリーニングは、11月中旬にすることになりそうです。

エアコンのクリーニング業界には、作業が終わったら、洗浄に使った水を客に見せるという伝統がありますか?
これまで毎回作業を依頼した業者は違うので、スタッフも毎回違うのですが、終わった後で全員がバケツの水を見せてくれました。
頼んでないのに。
そして真っ黒な水を見て「うわっ」と思う。
これが毎回。
インパクトが強いので、2年に1度は絶対に業者に依頼しなきゃと深く心に刻まれます。
これが次回の依頼への布石となって、売上を確保出来る・・・という考えなのでしょうか。
今回も頼んでいないのに見せられました。
ちょっとヒクぐらい真っ黒でした。

高額な品

  • 2023年11月16日

新聞や雑誌などで、高額な商品の広告が目につくようになりました。
クリスマス商戦が始まっていますね。
ボーナス商戦ともいいましょうか。

今朝の新聞には、胸元が深いカットになっているドレッシーな服を着た女性モデルが、こっちを見てくる一面広告が。
そのモデルはネックレスをしている。
とても素敵なネックレスなのだけれど、価格はどこにも書かれていない。
と、思ったら、限界に挑戦するかのような、小さいフォントで数字が。
いち、じゅう、ひゃく・・・と桁を数えていき、その金額を知る。
ヒューと口笛を吹く。
すんごい高い。
心臓がドキドキするような金額。
この世にはこういう金額のネックレスを買える人が、存在しているのでしょうね。
だから広告を出しているのでしょうし。

この値段の品を「あら、素敵ね。頂くわ」と買える人は、恐らく小さなことが気にならないと想像します。
自然と優雅な暮らしをしているのでは。

例えば・・・シャチハタのキャップが何故か消えてしまった時、床に這いつくばって探したりしないんでしょうね。
乾燥させないように、紙でキャップを作ってみたりもしない気がします。
日用品をネットで買う時も、送料や付くポイントを計算して、どっちが得か電卓を叩いてから決めるといったこともしない気がするし、物を送る時、送料が高くならないように小さく梱包するための工夫に、全力を注いだりもしない気がします。
こういう小さいことを気にしない生活・・・憧れです。

以前、A子とランチをしていた時のこと。
何の気なしに「A子の家の食費って、月、いくらぐらい?」と聞きました。
別にアンケートを取っていた訳ではなく、小説の執筆のために参考にしようといった考えもなく、自分はもっと食費を削れるはずなのに、そうはなっていないと感じていたので、相場を教えて貰おうと思ったのです。

A子は「いくらかなぁ」と首を捻る。
えっ?
言いたくなくて答えるのを躊躇しているといった感じではなく、真剣にいくらだろうかと、考えている様子。
そしてしばらくしてから「分からない」と回答しました。

うっそー。
専業主婦のA子が月の食費を把握してないって、どういうこと?
私は腰を抜かさんばかりに驚きました。

が、そこではたと思い至る。
A子はお金持ちなのです。
実家がお金持ちで、一度もお金に苦労したことがないA子。
だから食費がいくらでも構ないので、把握してないのでしょう。

A子がお金持ちだというのを、私はつい忘れがち。
生まれつきのお金持ちというのは、これみよがしに見せびらかしたりしないのです。
ブランドのロゴだらけの物なんて身に付けない。
どちらかというと地味な格好をしている。
だからつい、A子がとんでもなくお金持ちだというのを忘れてしまう。
そしてたまに何気なく発した質問への回答に驚かされて、思い出すのです。
自分との経済的格差を。


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