匂い
- 2014年03月06日
最近は、匂いがついているものが、多いですね。
柔軟剤などは以前から匂いを選べたりしましたが、最近では洗濯物にさらに匂いを付け足してブレンドし、オリジナルの香りを楽しもうといった趣旨の広告を見かけます。
これだけじゃ終わらない。
洗濯を終えた服をクローゼットに仕舞っている間にも、お気に入りの香りを付けましょうと謳った品も売られています。
私が子どもの頃は、ちょっとおめかしするような場には、防虫剤の香りがほのかに漂っていたもんです。
滅多に着ない服は、クローゼットに長いこと置いてあるため、防虫剤の香りをたっぷり吸ってしまっていたからです。
久しぶりに身に纏う服というのは、防虫剤であるナフタリンの臭いをも纏うということだったのです。
これ、ちょっと切ない。
しかし、この問題が解決される日が到来。
無臭の防虫剤が発売されたのです。
これによって、せっかくのハレ日にナフタリン臭を発散しなくて済むようになりました。
良かった、良かった。
と、これで匂いの物語は終わったと思っていたのですが、続きがあったんですね。
スーパーなどで、1つの商品が何種類も並んでいるのは、目的別や機能別になっているからではなく、香りが何種類もあるからだったりします。
パッケージがカラフルなのも、それぞれの香りのイメージにあわせた色にしているからの模様。
こうしたことはありとあらゆる物にまで広がっていて、洗剤や掃除用品などにもどんどん香りが付けられています。
世の中の方々が、そんなに香りが付いているものがお好きだったとは夢にも思っておりませんでした。
私が買う時は、必ず無臭。
床掃除をしたら、床から花の香りがしてくるなんて、冗談じゃない。
タオルを顔にあてたら、甘いフルーツの香り? いらない、いらない。
こんな私からすると、そういった香りを楽しまれる方の家というのは、いったいどういうことになっているのだろうかと思うのです。
床からは薔薇の香りがして、キッチンからは、ライムの香りがして、住人からはバニラの香りがして、ちょっとクローゼットをあければ、シトラスミントの香りがして、トイレからはジャスミンの香りがするという状態で、心穏やかに暮らせるのでしょうか。
疑問です。
仮に、私は薔薇の香りが好きなので、それに統一しますと決めたとしても、それぞれの薔薇の香りは、別のメーカーで作られたものなので、似てはいるかもしれませんが、ぴったんことはならないでしょう。
それでもいいの。大好きな薔薇の香りに包まれるなら。
ということなのでしょうか。
謎は深まるばかりです。