映画「それでも夜は明ける」

  • 2016年05月19日

最近観た映像作品で、感動したものをご紹介。

まずは「それでも夜は明ける」。
アカデミー賞の作品賞を取った映画なので、すでにご覧になった方、タイトルを知っている方は多いのでは。
1800年代のお話で、ニューヨークでバイオリン奏者として活動していた黒人男性ソロモンが、騙され誘拐され、奴隷にされてしまいます。
酷い環境の中、打ちのめされ悲嘆に暮れながらも、家族と再会するため必死に生き延びようとする姿が胸を打ちます。
実話を元にした作品だそうです。

ネタバレにならないよう感想を書くのは難しいのですが・・・ラスト近く、ソロモンが対面するシーンがありまして、これがとても素晴らしい。
大声を上げたり、強く抱き合ったりといったシーンにするのが常道ですし、それでも充分感動的なものになると思うのですが、この作品ではただ静かに見つめ合います。
それが胸にじーんときます。
そこに至るまでの苦難が、その静けさの中にしっかり刻まれていて、胸が熱くなります。
スティーブ・マックィーンが監督というのを観終った後に知り、凄い役者さんは監督もできるんだなと感心しました。
また製作にブラッド・ピットの名前があり、製作というのはどういう仕事を担当するのだろうかと気になりました。
sya-rokku
次にご紹介するのはBBCで放送中のテレビドラマ「シャーロック」。
世界的に有名な探偵シャーロック・ホームズを、21世紀に登場させた意欲的な作品です。
シャーロック・ホームズをベネディクト・カンバーバッチがスマートに演じています。
ベネ様は大好きな俳優さんで、彼が出ているからという理由だけで見始めたのですが、これが作品として面白くって気が付けば夢中に。
「それでも夜は明ける」にもベネ様は出演していて、そちらでも存在感をバリバリ出していますが、こちらの「シャーロック」は主演でもあり、魅力全開です。
天才なんだけど変人で、それをちゃんと自覚しているというなかなか難しい役柄を、ベネ様は見事に演じています。
ワトソン役のマーティン・フリーマンとの関係も、現代風にアレンジしてあったり、くすっと笑うシーンも用意されていたりと、観る楽しみを熟知している作り方。
次のシーズンはいつだろうと調べてしまうほど、すっかりはまっているテレビドラマです。

座席で

  • 2016年05月16日

芝居を観に行きました。
開幕の15分前に劇場に到着。
チケットを片手に自分の席を探します。
と、番号が指し示しているのは、右端の席から一つ隣の席。
ネットで座席の位置を確認したうえでチケットを購入したので、これはわかっていたこと。
わかっていなかったのは、右端の席が右の壁と接していたこと。
劇場の右端の壁と、右端の席の間には通路があると思っていたのです。
が、なかった。
これは非常にマズい。
トイレが近い私は、劇場などでは通路にすぐに出られる席を狙います。
で、着席すると、途中トイレに行くとしたらあの扉が一番近いなと動線を確認します。
そんな私が、うっかりして取った席は、奥まった逃げ場のない場所。
こういう時に限って「トイレに行きたくなったりするんだよな、私って」と悪いことばかり想像してしまう。
zaseki
劇場の通路で呆然としているのも変なので、覚悟を決めて「失礼します」と声を掛け、着席している人にちょこっと膝を引っ込めて貰いながら、自席に向かって進みます。
前のシートとの間は狭く、足元は見えずで、なにかを踏んだ気がします。
ても、こういう時は気が付かないフリで突き進むしかないのです。
10人ほどのお客さんと膝を擦り合わせた後着席。
ふうっ。
もしトイレに行きたくなったら、これだけの人と膝を擦り合わせて通路に出なくてはいけないのだという事実に、打ちのめされそうになります。

ふと右隣を見ると60代ぐらいの男性が、ちょっと窮屈そうに座っています。
壁に背中を預けるようにして足を組んでいますが、あくまでも自席の範囲内で収めるため、かなり小さくたたむようにして座っていました。
で、この男性、寝ていました。
芝居が始まって眠ってしまう人はよく見かけますが、開始前にすでに寝息を立てている人は初めて見ました。
その男性は片手に紙コップを持っていて、そこには半分ほどのコーヒーが残っています。
「零すなよ」と心の中で声を掛けました。

客席の照明が落とされ、芝居が始まりました。
賑やかな音楽と力強い歌で、一気に舞台の世界に引っ張り込まれます。
が、右隣の男性は眠ったまま。
誰かに魔法でも掛けられたかのように、身体を小さくたたんだままで、コーヒーを零すこともなくじっと眠っている。
なぜ眠っているとわかるかというと、スースーと寝息が聞こえてくるからです。
こいつの鼻が詰まってなくて良かったと思うのは、私だけじゃないはず。
また、ガァーガァーといびきでも掛かれたりしたら、隣の私はどうやって「この人とは赤の他人です」とアピールすればいいかに頭を悩ますことになったでしょう。

で、舞台は盛り上がったまま休憩に。
隣の男性をチェックすると・・・開始前に見た時と同じ格好で、眠っていました。
およそ1時間半以上眠っていた模様。
そんなに普段は眠れないのでしょうか。
不眠の原因は仕事でしょうか、プライベートでしょうか。
なにがそんなにあなたを睡眠不足にさせているのかと聞いてみたい衝動を、なんとか抑えます。
休憩が終わり芝居が再開されました。
が、右からは相も変わらず寝息が。
それから一時間半後、芝居は終わりました。
大きな拍手が出演者たちに送られます。
と、ここで隣の男性の目が覚めた。
で、拍手をし出します。
なにに?
とツッコミたくなりました。
ずっと寄りかからせてくれた壁の硬さに対してでしょうか。

えっ? 私ですか?
勿論素晴らしい舞台でしたので、出演者たちに拍手を送りました。
同時にトイレを催さなかった自分にも拍手を送りましたが。

オリンピックが

  • 2016年05月12日

今夏のオリンピックに出場する選手が続々と決まっていますね。
オリンピック行きを決めた選手と、決められなかった選手の差が、ごくごく僅かなことに観ているこっちはため息です。
1秒もない差や、1ポイントもない差で勝敗が分かれ、その後の選手人生が大きく変わってしまう・・・なんて切ない。
でもこれも含めてスポーツの魅力なんですよね。
残酷さがすぐ近くにある中で、精一杯自分の力を出そうとひたむきに努力する姿に、人は感動するわけですから。
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今回のオリンピックではどんな競技が注目されているのでしょうか。
様々な競技が気になりますが、私としましては、それを題材にした小説を書いたこともあり、トランポリンに注目しています。
十回の跳躍をして、その技の難易度や正確さを争う競技です。
ほんの一瞬のミスで跳躍ができなくなれば、それで終わり。
だから観ている方もドッキドキ。
私は選手のオカンのような気持ちでいますから、試合前から心臓バクバクです。
いーち、にー、さーん・・・と跳躍する度数を数え「きゅー」と言う頃には「お願い」となにかに頼んでる。
十回の跳躍を選手が無事に終えた時には、私までぐったりと疲れていたりします。

さらに気になるのは時差。
注目試合の開始時間がいつなのか知りませんが、リアルタイムで観戦しようと思えば、昼夜逆転になるのは避けらないでしょう。
二十年ぐらい前昼夜逆転生活を送っていた時期がありました。
深夜の方が仕事が捗ると勘違いしていたのです。
が、これは一つもよくなかった。
たいした仕事の成果はありませんでしたし、身体のリズムを壊してしまったようで、あっという間に10キロ太りました。
以後はお日様の活動に合わせて過ごすように。
サッカー日本代表の試合などといった大事な試合のある時だけ、体内時計を無視するのを自分に許すようにしています。
すると翌日は大抵仕事にならないのですが。
こうしたことを考えれば、時差のある国でのオリンピック開催は・・・太らずに、通常通りの執筆ができるのか・・・私も背一杯自分の力を出して頑張らなくては。

布団乾燥機を

  • 2016年05月09日

布団乾燥機を買わなければならなくなりました。
使用していた布団乾燥機のホースの一部が裂けてしまい、空気が漏れるようになってしまったから。
アレルギー体質の私にとって、布団乾燥機は必須アイテム。
すぐに新しいのを買わなくてはなりません。

布団乾燥機を検索すると、びっくりするほどの大量の品が出てきて、ラビリンスに陥りそうに。
そこで、まず私は布団乾燥機になにを求めるのかという点を考えてみることに。
優先順位が決まれば、絞り込んでいけるので、たくさんの品の中から自分に合ったモノを見つけやすくなるはず。
んー、なにもない。
乾燥できればそれでいい。
と、それほど布団乾燥機に高い望みをもっていないことに気が付きました。
こうなると大変です。
長い旅になりそうだぞと覚悟を決め、家電量販店のサイトで値段の安い順にざっと見ていきます。
布団乾燥機に誰もビジュアルを求めていないというのがよくわかります。
ほぼ見た目は一緒。
で、性能も大差ない様子。
本当は差があるのかもしれませんが、素人がざっと説明書きを読んだぐらいじゃ気付かない。
さてさてどうしたもんかと思っていた時・・・「マットを使わないので、セッティングが楽だ」という文章を発見。
これまで使っていた布団乾燥機は、ホースの先をマットにつなげ、そこに温かい空気を溜め、それを布団の間に入れることによって、上下の布団が乾燥されるというものでした。
つまり布団を乾燥させようと思ったら、まずは掛布団をひっぺ返し、敷き布団の上にマットを広げ、そこに布団乾燥機のホースを繋げ、マットの上に掛布団を再び掛けるという作業が必要でした。
どうやらこのマットを使用せずに、布団を乾燥できるものがあるようなのです。

これまで二十年以上布団の間にマットを挟んできましたが、特段メンドーだと感じたことはありませんでした。
物臭な私にしては珍しいことです。
が、そういわれてみれば、急に物凄くメンドー臭いことのように思えます。
そこでマットを使わないもので絞り込み、その中で値段が安く、一番コンパクトなサイズのものに決定。
それがこちらです。
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ホースを伸ばし、それを布団の間に差し込めば準備完了。
掛布団をひっぺ返したり、また掛け直したりの作業は不要。
あっという間です。
これまでの二十年間はなんだったんだろうとまで思います。
願わくば、故障せず長く使えますように。

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