変化

  • 2019年04月08日

A子との待ち合わせは駅の改札口。
見当たらないので私の方が先に到着したみたい。
目立つけれども通行人の邪魔にならない場所はどこだろうと、キョロキョロしていると・・・「久しぶり」と声を掛けられる。
え?
なんとさっきから視界に入っていた女性が、当のA子でした。

ドギマギする私にA子は「太ったから、わからなかったでしょう」と言う。
「うん。わからなかった」と答えてしまう私。

聞けば、20キロ太ったという。
その数字は重い。
実際重くなっているというだけでなく、それの意味するインパクトも。

昔のA子はとてもよく食べる人でした。
気持ちいいほどの見事な食べっぷり。
1食に食べる量も多いし間食もしっかり摂っちゃう。
それなのに体型はスリム。
「理不尽じゃ」と騒ぐ友人たちは多かった。
「運動なんて嫌いだからしない」と豪語し、「出産後もなにもしなくても、元に戻った」としれっと言い、周囲の人間に「理不尽じゃ」と叫ばせまくりだった。

ところが。
50歳を過ぎてから、突然体質が変わってしまったという。
誰かがどこかのスイッチを押したのか、それまでと同じ生活をしているだけなのに、徐々に、そして確実に体重が増えていくように。

当然ながらA子は生まれてから一度も、ダイエットをした経験がない。
だから、どうしたらいいのかわからない。
ネットで調べてみようと思ったら、あまりにたくさんの情報があって、なにを信じたらいいのかラビリンス。
そうこうしているうちにも体重は増えていく。
着られる服はなくなり、買い揃えていくのも結構大変。
そこでジムに通い始めたそうですが、体重は減るどころか、現状維持にも四苦八苦だとか。

「どうしたらいい?」と聞かれたので、「健康状態に問題がないのなら、ライフワークだと思って、ゆっくり取り組んだら?」とコメントしました。

痩せたいと言いながら全然痩せない人たちを、不思議に思っていたというA子。
いざ自分がその身になってみて、初めて皆の気持ちがわかったとも語っていました。

我が身に降りかかるまでは、その困難を想像するのは難しいとは、よく聞く話。
そして50代で体質が突然変わったという話も、よく聞きます。
体調の変化を感じ取れるよう、常に耳を澄ましていようと思いました。

新元号

  • 2019年04月04日

新元号が「令和」になりましたね。
世間の皆様がこれほどまでに新元号に関心があったとは、思っていませんでした。
メディアを通して、全国各地がお祭り騒ぎになっている様子を知りました。

たまたま病院の待合室で4時間待たされるという苦行の日が、新元号の発表の日。
待合室にあったテレビを延々と見続けたせいで、そんな風に感じたのかもしれませんが。

テレビからは制作者側の苦労が滲み出ていました。
お土産店や、ハンコメーカーなどが、新元号発表と同時に、いち早く新商品を作ろうと奮闘するシーンをカメラは映し続ける。
それ、興味ありません。
そんなことは制作者側だって百も承知でしょう。
でもなにか流し続けなくてはならない。
新元号は「令和」だそうです。以上。
だけじゃ、やっぱりダメなんでしょうね。
だからといって、深く広げるには限界がある。
それでワサワサしている人たちを映像に収めて、送ってくるのでしょう。
お疲れ様です。

将棋の藤井七段が新記録を樹立するかどうかの大事な対局の日も、そうでしたよね。
対局がどういった勝負になっているのかといったことや、形勢分析などをしたのは、将棋の専門メディアだけで、一般のメディアが流してきたのは出前のメニュー。
それ、興味ありません。
これだって制作者側は百も承知でしょう。
まったく知識のない人たちに、将棋のルールを大まかに説明し、途中経過を解説するというのは、難しいという判断だったのでしょうか。

でも比較的マイナーなスポーツだと、ざっくりとルール説明をして、その試合がどういった展開だったのかといった話をした上で、日本人選手がどんな風に好成績を上げたのかといった情報を、とても上手に処理して視聴者に提供してくれます。
この手法は将棋では無理なんでしょうか。
制作者の皆さん、頑張って。

新元号がらみで一番驚いた映像は、号外を手に入れようと大勢の人が群がっているものでした。
今の時代でも、号外というアナログな伝達方法を取るんだという驚きだけでなく、それを配布するのに、スタッフが手渡しという昔ながらの手法を選択したという驚きの上に、手に入れたいと思う人たちが物凄く多いという事実に、三重の驚きでした。

フリマの挑戦

  • 2019年04月01日

スマホがもっている能力が「100」だとすると、私はそのうちの「1」ぐらいしか使っていない。
というか、使えない。
こんな私がスマホを使って、フリマアプリでバッグを出品しよう思い立つ。

ブランドバッグをネットショップで買ったのですが、いつも持ち歩く品を詰め込んでみたら入りきらなかったため、持ち歩く量を減らさなくてはいけないことが発覚。
そのまま放置していました。
これを売ろうと企んだのです。

まずそのフリマで同モデルがいくらで売られているかを調べ、他が付けているのより2千円安い価格を設定。
スマホでバッグの写真を撮り、品物のサイズなどを書き込んでアップ。
ここまでで疲労困憊。
スマホで文字を入力するというのに慣れていないため、何度も打ち間違えて遣り直しをするので、自分に苛ついてすっかり疲れてしまいました。

10分ほど経った頃、聞き慣れない音がスマホから。
見てみると私にメッセージが来ている模様。
どこで買ったのか、価格を下げてくれないかといった、質問と要望でした。
で、困る。
どうしたら返事ができるのかがわからない。
Q&Aで検索するも、そこで躓いている人はいないのか、質問には回答しましょうといった倫理に関するアドバイスしか出てこず、返信の仕方といった技術的な面については、なにも書かれていない。
あっちゃこっちゃ触っているうちに、画面が突然、文字を入力できるっぽい状態に変わる。
もしかして、ここ?
取り敢えず返事の文章を入力してみたら、その端っこに紙飛行機のようなアイコンを見つける。
これか? と恐る恐るぽちっとしてみる。
これが正解だったみたいで、画面に私の返信文がアップされる。
前途多難っぷりがハンパない。

ほっとしたのも束の間、すぐにまた聞き慣れない音がスマホから。
今度はさっきより早く返信するぞ、と思いながら覗いてみると・・・さっきの質問者とは別の人がお買い上げ。
返信にもたついている間に売買が成立していたのでした。

その後も「梱包ってどうしたら」「何回宅配便の集荷依頼ボタンを押しても、発送状番号なんて出てこないんですけど」などという不安な出来事に何度も遭遇。
その度に、私のフリマアプリへの参戦は100年早かったと後悔。

本当に買った人にバッグは届くのだろうかといった疑問を抱えること2日間。
無事に届いたようで、受け取った知らせがスマホに届く。
少し嬉しい。
初めてプールの端から端まで泳ぎ切れた時のような達成感。

駅から自宅までの途中にスマホショップがあります。
そこでは教室が開かれているようで、窓ガラス越しに、アダルティな方たちがスマホを片手に勉強する姿が見られます。
今回の一件で調子に乗った私は、もっとスマホを使いこなすべく、その教室への参加を考えるようになりました。

ルート検索

  • 2019年03月28日

美術館への行き方をスマホで調べました。
利用したのはルート検索ができる有料のアプリ。
自宅から美術館まで電車は何線を利用するのか、何両目に乗ったらいいのか、また駅からどう歩けばいいのかを教えてくれます。

検索した翌日、その美術館へ。
絵を堪能して帰路に。
自宅に戻り着替えをして、PCのメールをチェック。
そしてふとスマホに目を向けると・・・今行って来た展覧会の感想を書きませんかと言ってきた。
なにこれ。
明らかに私が展覧会に行ったのがバレている。
誰に?
アプリに?
どこと繋がっているのでしょう。
自分の行動を見られているようで気持ち悪い。

行き方を検索したという情報と、その検索結果通りに移動したとの位置情報データを結び付けて、美術館で展覧会を見たと判断し、そのことを口コミとして広めて欲しいと思っている誰かに、渡したということでしょうか?
怖い怖い。

これが美術館だからまだいいですが、ちょっと恥ずかしい場所だったらどうするんだって話です。
行きたいな、でも恥ずかしいな、どうしようかなと迷った挙句に行き方を検索して、やっとの思いで行ったら、自宅に戻った途端、感想を聞かせてくださいなんて言われたら。
そっとしておいてくれと私は思うはず。
そんな恥ずかしい場所ってどこよってツッコミは、ここではしないで。

これを避けるには・・・行き方検索をスマホではせずに、PCでするとか?
位置情報機能をオフにするという手もあるんでしょうかね。
スマホを使いこなせていない私の場合、この位置情報機能をオフにする場所を探し当てるのに苦労して、そのうちうんざりして諦めてしまいそう。
そしてこうやって挫折させるために、わざとわかり難くしてるんだろうと、通信会社にぶつぶつ言う自分の姿が想像できる。
と、トライする前から諦めてしまう。
これも通信会社の陰謀でしょうか。

この位置情報機能のせいだと思うのですが、自宅にいる時に、電車の遅延情報がどんどん入って来る。
住んでいる場所の近くには駅が3つあります。
つまり電車が3種類。
で、それぞれの電車が、そこそこ遅延する。
その度に電車が遅れていますよと、親切に教えてくれる。
頼んでいないのに。
今日は出掛ける予定はないので、教えていただかなくて結構と思っていてもお構いなし。
でも出掛ける日には、この情報で助かったりすることもある。
出掛ける日には位置情報機能をオンにして、出掛けない日にはオフにすればいいんでしょうか。
私のことだからうっかり逆にしてしまいそう。
駅に着いたら、電車が動いてなかったなんて目に遭いそう。
だから結局、位置情報機能をオンにしたままにする。

多分世の中は便利になっている。
でもそのために、なにか大事なものを、誰かに渡しているのかもしれない。
そんな風に思うのは私だけでしょうか。

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