気温37度の日の昼過ぎに駅へ向かう。
シーン。
としている。
当たり前。
こんな暑い日に出歩くのは、よっぽどの用事がある人のみ。
誰も歩いていない。
日傘を差していても陽射しが強過ぎて、眉間に皺が。
まさに苦行レベル。
我が家から駅までの間には、いくつかの小さな公園があり、普段なら子どもたちの声が辺り一帯に響いているのですが、それがない。
これだけ暑いと熱中症になる危険性があるので、外では遊ばないのでしょう。
そういえばと気が付きました。
去年の夏は蝉が喧しいほど鳴いていたのに、今年はまだ聞こえてきません。
「こんだけ暑いと鳴くのはちょっと無理なんで」と蝉たちが鳴くのを止めているのでしょうか。
子どもたちも蝉もいない街はとにかく静か。
世界に私1人だけのような感じさえしてきます。

しばらく歩いていると、向かいから七十代ぐらいの男性が。
キャップを被り首にはタオル。
Tシャツに短パン姿で、足元にはスニーカー。
両腕を小さく畳んで、それを力強く動かしている上に、そこそこのスピードで足を運ぶ様子から、彼がウオーキングをしていると推測しました。
今?
今日のこの時間じゃなきゃダメなの? と私は問いたくなりましたが、恐らく彼の家族も、同じ問いを投げかけたことでしょう。
それでも彼が歩いているということは、家族や周囲の人たちの心配は、彼の耳には届かなかったのでしょうか。
それ、身体に悪いと思います。
彼とすれ違う。
スッハスッハと、規則正しい呼吸の音が聞こえてきました。
なにかの競技のシニア大会に出場するというような、理由が欲しいところです。
駅に到着すると、普段よりかなり少ないながらも人を発見。
ホームには高校生らしき男性4人組が、蹲踞の格好で座り込み、携帯型扇風機を自分の顔に当てながらぐったりしていました。
ウオーキング男性よりも、彼らの方に親近感を覚えました。
衣類スチーマーが売れているという。
この衣類スチーマーはアイロン台を使わずに、服をハンガーに掛けた状態で使って、服の皺を伸ばすもの。
この商品のCMを初めて見た時には「おお。ついにアイロンの苦行から、解放される時代がやって来たのか」と感動したのですが、一方で「いやいや。きっと重いに違いないとか、CMほどには皺が取れないんじゃないの?」と疑う気持ちも湧いてきて、調べることもせずにスルーしました。
我が家からアイロンとアイロン台がいなくなったのは、いつだったのか。
記憶にないほど昔に、私の生活から出て行って貰いました。
最近は自宅で洗えると謳った服も増えていますが、洗うことは出来ても、アイロンを掛けなければシワシワの状態。
アイロンをもたない決断をした私は、クリーニング店に出すしかありませんでした。
これは結構メンドーだしお金も掛かる。
それで気が付けばカットソーやニット素材など、皺が気にならないものばかり着るように。
新聞記事に寄れば衣類スチーマーは、1万~1万4千円ぐらいの価格帯のものが多いとか。
家電量販店のサイトを見てみると・・・しばらくして気が付きました。
使用中を表すイメージ画像が、どれもハンガーラックに吊るされたハンガーに、服が掛けられている状態だということに。

その服に女性モデルが、衣類スチーマーを当てています。
蒸気が凄いんだぞと見せるため、ぶわっと大量の蒸気が服に当たっている画像です。
それをするとしたら、我が家のどこで? という点に気が付いたのです。
我が家のハンガーラックはクローゼットの中だけ。
玄関横にコート掛けのフックはありますが、そこに服を掛けてスチームを当てたら、壁紙に水分が残り黴が生えてしまいそう。
うちじゃダメじゃんと諦めたものの、念のため家の中を一周してみたら、ありました。
お風呂場。
浴室乾燥が出来るようになっているため、そこにハンガーが2本あったんでした。
お風呂場で作業するとして問題はコードの長さ。
コンセントからそこそこの距離があるけれど、足りるのか。
が、コードのないタイプも売られているようなので、この点はクリア。
今度はレビューをチェック。
一生懸命という単語が、結構出てくるのが引っ掛かります。
鼻歌まじりではなく、一生懸命やらないとダメな模様。
また重いという単語も頻出。
本体だけでなく、スチームの元となる水をセットする必要があるため、どうしてもある程度の重さになってしまうようです。
これ、アイロンと一緒ですね。
同じ衣類スチーマーでも、その重量を平気と感じるか、重いと感じるかは人それぞれ。
私はどうでしょうか。
ひとまず保留にして、もう少し検討する時間を取ることにしました。
これまで衝動買いによって、たくさんの失敗を重ねてきた私も、ようやくじっくり検討する時間を設けることを学んだようです。
マイナンバーカードを取得されましたか?
私は重い腰を上げて申し込み取得しました。
マイナンバーカードを取得したお蔭で、住民票や印鑑証明書などをコンビニで取れるようになり、これはとっても便利で助かっています。
申し込む際に健康保険証と一体化するかを、選べるようになっていました。
そこで考えます。
果たして今ここで健康保険証と一体化するべきか否かと。
まず頭に浮かんだのは、自分はお上のデータ管理の技量ややり方を、信頼出来るだろうかという疑問。
すぐに出来ないという結論に達しました。
年金問題しかり、ワクチン接種問題しかり。
絶対にトラブルやミスが発生し、その数は無視出来ないほどの量になるはず。
なのに、そうしたケースは予想せず、対応方法などを事前に用意しておかないという、これまでと同じ道を辿る確率は高いと推測。

お上はマイナンバーカードと健康保険証を、一体化するメリットとして、電子カルテで情報が共有される点を挙げています。
ならば、逆にこれが怖い。
情報は手入力するのでしょうから、どうしたってミスは出る。
私はアレルギーがあるので、誤った情報で薬などを処方されては困るのです。
なのに、お上は早くマイナンバーカードと健康保険証を一体化しろと、何故か国民を急かせる。
急かされるものだから申込数は多くなり、入力作業時のミスが増えるし、そもそものシステムの問題なども浮上して、信頼感はダダ減り状態に。
こうした事態を予想して、切り替えるための猶予期間はもっと長く取るべきなのに。
ということで、私は健康保険証との一体化は見送りました。
案の定様々な問題が連日報道されるように。
予想通りの展開です。
ではいつ健康保険証と一体化するべきでしょうか。
来年の秋にはフツーの健康保険証は使えなくなるという方針を、お上は変える気はないようなので、その直前だと申請者が殺到して、また手作業が追い付かずミスが増えそう。
春頃にでもしましょうか。
いや、春は新しい環境で生活する人が増える時期なので、やはり申請が多いかも。
だったら冬?
今、私は時機を探っているところです。
今夏は旅行に出る人が多いのだとか。
そりゃあそうですよね。
ここ数年行きたくても行けなくて、我慢していた人たちは多いでしょうから。
国内旅行を計画している友人たちも多いです。
暑いので、涼を求めて北へ行くという友人が何人も。
その中に金沢へ行くという友人が。
昔、私も同じように考えました。
東京より北にあるから涼しいだろうと、夏に金沢へ行ったのですが、とんでもなく暑かった。
盆地だからでしょうね。
行き先は地形も考慮して検討すべきかと。
大学生の頃、夏にしばしば行ったのは軽井沢。
あそこは涼しいです。
ゼミ合宿で、ゼミ旅行で、友人との旅行でと、何度も行きました。
「他に行く場所を思い付かなかったんかい」と今なら思いますが、当時はなにも考えていなかったのかも。
さすがにそれだけ回数を重ねると、もうどこになにがあるか大体分かっているので驚きはない。
もう少し歩けばソフトクリーム店があるよ、などと仲間に教えてあげられるくらいになっている。

大学を卒業して働き始めると、旅行先を別のエリアへ広げたため、軽井沢に行く機会はなくなりました。
その後、会社員を辞めてフリーライターになり、雑誌記事を書くために、あっちこっちへ取材に行くようになりました。
そして久しぶりに軽井沢へ行ってみると・・・すっかり変わっていました。
個人経営の小さな店ばかりだったのに、巨大ショッピングモールが出来ていたり、全国規模のチェーン店や、東京の有名店が出店していたりで、町は様変わりしていました。
それから幾多の年月が流れたので、今の軽井沢がどのようになっているのかは知りません。
雑誌などでは毎年夏に、軽井沢の特集が組まれていることからすると、ド定番として今でも愛されていると思われます。
今の時代に合わせた、バージョンアップをした町になっているんでしょうかね。