スキャナー
- 2011年12月22日
書類はどんどん溜まります。
作品によっては、膨大な資料を集め、読み込んだりする必要があります。こういったものは、データではなく、大抵、紙に印刷した形で保存しています。
片付けなくては、狭い部屋が書類で溢れることに。
ですが、元来無精者ゆえ、なにかと理由を付けて放置してしまいます。
単行本が発売されるまでは、残しておかなくては。
いやいや、文庫が発売されるまでは、やはり手元に。
などと思っているうちに、3年ほどが経過。
めでたく、文庫が発売されたら、されたで、今度は、現在執筆中の小説を書き終えたら、ゆっくり片付けようなどと、また先送りしてしまいます。
こうして、書類の山は、その高さをどんどん上げていきます。
そんな折も折、手にした雑誌で、スキャナー特集をしていました。
1台あると、デスク周りがすっきりして、仕事の能率もアップ、とありました。
いいかもしんない。
ということで、早速、ネット上の電化製品量販店にアクセス。
あまりに種類がたくさんあるのと、価格に幅があることで、迷ってしまいましたが、なんとか1台を選択。
届いたスキャナーを、自分でパソコンに接続設定をしなくてはいけないという現実を前にして、しばし心の準備。勇気が湧いて来たところで、初期設定にトライ。
と、案の定といいますか、ほら、ご覧といいますか、パソコンが動かなくなってしまいました。
こうしたパソコン関連品の初期設定を、取扱説明書通りにやっているつもりなのですが、無事に設定を終了できたことは一度としてありません。
パソコンメーカーに電話をし、二十分ほど待って、ようやく繋がったオペレーターに、事情を説明。
指示通りにあっちこっちクリックしているうちに、スキャナーもパソコンも使えるように。パソコンメーカーの問い合わせ窓口にいるオペレーターって、すっごいなぁ。時給いくら貰ってるんだろう。たくさんあげるげきだよなぁ、などと感心しきり。
深く深く感謝の気持ちを、オペレーターに伝えて、電話を切り、いざ、スキャン。
シュッ、シュッ、と、みるみる書類を呑み込んでいくスキャナー。
そして、それはすぐにパソコンにPDFファイルとなって、保存されていきます。
6年もの、7年ものといったビンテージ書類が、次々にパソコンへと収納されていく様は、感動的でさえありました。
もう決して、書類の山に囲まれるようなことにはなるまい。
と、思う一方で、スキャナーに紙をセットするのは、私だという点が、引っ掛かります。
いつでも、シュッ、シュッ、と吸いこんでくれるスキャナーがあるという安心感が、来週やればいい、いや、来月に、と先延ばしすることに繋がるのでは。
これって・・・スキャナーを購入する前の状態と、なんら変わらないってこと。
結局、自分の心掛けを変えない限り、どんな装置を導入しても一緒なんですよね。