「恋愛検定」のドラマ化
- 2012年04月05日
小説「恋愛検定」が、ドラマ化されることになりました。
NHKのBSプレミアムで、第一話は6月3日の放送です。
個性的な俳優さんたちに、演じていただけることになり、今から大変楽しみにしています。
脚本が届き、ぱらぱらと捲ると・・・物凄い数の人たちの名前が列挙されています。キャスト、制作スタッフの方たちの名前ですね。
こんなにたくさんの人たちで、ドラマの「恋愛検定」を作ってくれるんだなぁと思い、感慨もひとしおです。
以前、別の作品の撮影現場に遊びに行った時、100人ほどの人たちが、私の小説のタイトルが入った脚本を手にしているのを見て、感激するのと同時に、大事になっている事態に混乱し、吐きそうな気分になったことを思い出します。
以前、脚本というものに、初めて目を通した時は、どうも、スカスカ感があって、こんなんでいいの? と思ったもんでした。
ですが、実際撮影現場に遊びに行ってみると・・・たった1つのセリフに、命を吹き込む役者さんたちを見て、そうか、脚本はデッサンだったかと、わかりました。
そして、そんな細かいとこ、誰も見ないってと、言いたくなるほど、細部にまでこだわって1シーン、1シーンが作られていくのを見ているうちに、それぞれのプロが、いい仕事をしていって、その集大成として、1つの作品になっていくのだとも、知りました。
そう言えば・・・以前、撮影現場に遊びに行ったのは、とても寒い日でした。
息が白くなるほどの寒さの中、撮影の準備が進んでいきます。
その間、その女優さんは、ロングダウンコートを羽織り、使い捨てカイロを両手に握り、女性スタッフさんたちに、身体を擦って貰っていました。寒かったのでしょう。
そして、リハーサルが開始。
女優さんがコートを脱ぎ、スタンバイの位置に立ちます。
夏のシーンだったため、可哀想に、半袖姿です。
モニターを見ていると、寒さなんて、ちっとも感じさせない、演技をしていきます。
なかなかの長ゼリフを、言い切り、監督の「カット」の声が。
物凄いスピードで、スタッフが女優さんに駆け寄り、すぐにコートを着せ、カイロを持たせます。
よく見ると、女優さんの唇は、寒さで震えていました。
凄い。
これぞ、女優魂。
カメラが回っている間は、寒さも震えも、横に置いておけるんですね。
その後、試写を見ると・・・なんと、そのシーンは全部カットされていて、女優という仕事の切なさを、垣間見た瞬間でした。