スピーチ
- 2012年06月07日
スピーチは苦手です。
恐らく、脳と口、心と口を結ぶ回線が、うまく繋がっていないせいでしょう。
だから、考えていること、思っていることを、口を通して表現することができません。
「どう思いますか?」とその場で答えを求められるより、「400字詰め原稿用紙3枚にまとめて、明後日までに提出してくれ」と言われた方が、私には楽なのです。
このように、元来の喋りの質が低いうえに、スピーチとなると、緊張という悪魔がやってきますから、もう、悲惨極まりない状態になります。
以前、ある脚本家が、パーティの席で、突然、スピーチに立つことに。
「何分?」と担当者に尋ね、「10分」と言われると、躊躇う様子を見せずに檀上へ。
脚本家は腕時計を外し、テーブルの隅に置くと、喋り出しました。
そして、聴衆を笑わせ、感心させ、驚かせ、場を完全に掌握。
やがて、スピーチを終えると、場内からは大きな拍手。
脚本家が壇上から下りた時、私が腕時計を確認すると、ぴったり10分。
すっげぇと、感心しまくりました。
こういう才能のある人が、とても羨ましいです。
先日、ドラマ「恋愛検定」の本読み&顔合わせなるものに参加した時のことです。
「ひと言お願いします」と言われ、辺りを見回せば、出演者やスタッフ、関係者などが300人以上。
無理。
絶対、無理。
と、思いましたが、「パス」と言えるほどの勇気もなく、また、子どもでもなく、マイクを握るはめに。
しどろもどろに、期待しています的な発言を、もごもごとして、終了。
なんとも残念な空気を場に漂わせてしまいました。
出来としては、最低でしたが、私としては、1ヵ月分の仕事をしたぐらいの疲労感があるから、不思議です。
この場で、ステキなスピーチをしたのは、斎藤工さん。
第二話に出演してくださる斎藤さんは、前日の天気の話から始めたりして、場馴れ感、ありあり。
さらに、今まで殺す役か、殺される役ばかりだったが、今回脚本を読んで、初めて、殺しもせず、殺されもしないと知って、希望の光を見た・・・といった内容の話をされて、私たちを笑かしてくれました。
こういうのが、気の利いたスピーチというんだな、と、お手本を拝見したような気持ちでした。
スピーチ上手な斎藤工さんが出演するドラマ「恋愛検定」第二話は、6月10日(日)22時スタートのNHKBSプレミアムでご覧ください。
第一話を見逃してしまった方は、再放送が(6月7日深夜)6月8日午前0:15~午前1:03までありますので、こちらをどうぞ。
もし、この再放送も見逃してしまったとしても、一話完結型なので、第二話を十分に堪能できることを、お知らせしておきます。