男性オペレーター
- 2012年06月14日
パソコンの調子が悪く、メーカーのカスタマーセンターに電話した時のこと。
男性オペレーターに状態を説明すると、「それでは、まず左下の隅にあります、スタートボタンを1回クリックしてみていただけますでしょうか?」といった感じの、親切な対応が始まりました。
言われるまま、出てくる画面のあっちこっちをクリックしていきます。
結局、いったん、なんとかっていうシステムを、削除し、新たに、システムを入れるという解決策を取ることに。
私にとっては一大事です。
ですが、この男性オペレーターを信じて、やってみるしかありません。
指示通りに、システムを削除していき、その作業が終わるのを待っている時でした。
ん?
電話の向こうから、「フー、フー」と小さな音が。
もしかして、鼻息?
ヤバイ。
ぷぷぷっと笑ってしまいそうです。
高感度のマイクのせいでしょうか?
それとも、ヘッドホンと繋がっているマイクを鼻に近づけすぎているといった位置のせいでしょうか?
喋っている時には気付かなかったのですが、ただ、パソコンの準備が整うのを待っているだけの、静かなこの時。
彼の鼻息が、私の耳を直撃します。
笑ってしまわないよう、口を押え、パソコンに向かい「速くして。じゃないと、笑ってしまうから」と心の中で必死に訴え続けました。
無事、削除が終わり、ほっとしたのも束の間、今度は、その最新版のシステムをダウンロードすることに。
大容量のダウンロードって、結構時間がかかるんですよね。
再び訪れた静けさの中。
「フー、フー」と小さな音が。
唇に力を入れて、笑わないよう堪えるのが、結構大変。
我慢比べのような状態になりながら、踏ん張っていると、やがて、パソコンが復活。
丁寧にお礼を言い、受話器を置いた途端、ため息と同時に笑い声が出てしまいました。
後日、そのメーカーからメールが来ました。
その後のパソコンの調子はどうかといった質問とともに、アンケートに協力してほしいといった内容でした。
詳しくメールを読んでみると、オペレーターの対応はどうだったかといった項目が。
ここで、鼻息が・・・とは記入できないよなぁ。
対応自体は、懇切丁寧で問題なかったし。
そもそも、あれは、あれで、面白かったしなぁ。
パソコンが作業をしているのをじっと待つという退屈な時間を、あんなに楽しませてくれたのは、彼の鼻息だしなぁ。
結局、このアンケート依頼のメールはスルーすることに。
今日もどこかで、彼は楽しさをバラまいているんじゃないかと考えると、顔がにやついてしまいます。